セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(その他3)

タイトル 消P-566:

当院における経カテーテル的血管塞栓術が有効であった消化管出血例の検討

演者 大屋 一輝(庄原赤十字病院・内科)
共同演者 鎌田 耕治(庄原赤十字病院・内科), 杉本 智裕(庄原赤十字病院・内科), 大沢 光毅(庄原赤十字病院・内科), 益田 和彦(庄原赤十字病院・内科), 盛生 慶(庄原赤十字病院・内科), 盛生 玲央奈(庄原赤十字病院・内科), 谷口 真理(庄原赤十字病院・内科), 桑原 隆泰(庄原赤十字病院・内科), 毛利 律生(庄原赤十字病院・内科), 服部 宜裕(庄原赤十字病院・内科), 中島 浩一郎(庄原赤十字病院・内科)
抄録 【背景・目的】消化管出血の止血に対して内視鏡的止血術が一般的に行われているが,止血困難例や,出血源同定困難例を経験することがある.今回我々は内視鏡的止血困難例に対して,経カテーテル的血管塞栓術(TAE)が有効であった症例について検討した.【対象】当院にて消化管出血に対してTAEを施行した3症例.その内訳は1:大腸憩室出血例,2:十二指腸憩室出血例,3:早期胃癌ESD術後出血例であり,詳細を後述する.【症例1】60代男性.主訴;下血.大腸内視鏡検査で上行結腸に憩室を多数認めるも,明らかな出血源を特定できなかった.下血が続き,出血性ショックとなったため緊急腹部血管造影を施行した.上腸間膜動脈造影で右結腸動脈の分枝から造影剤の血管外漏出を認めたため,同部位にコイルにてTAEを施行し,止血した.【症例2】80代女性.主訴;タール便.近医にてHb 7.5 g/dlと高度貧血を認め,当院に緊急搬送された.上部消化管内視鏡検査を施行し,十二指腸下行脚の巨大憩室からoozing出血を認めた.クリッピングを試みるも困難であったため,緊急腹部血管造影を施行した.後上十二指腸動脈からの血管外漏出像を認めたため,コイルにてTAEを施行し,止血した.【症例3】80代男性.胃前庭部大弯の早期胃癌に対してESD施行後に潰瘍底からの出血が持続し,クリッピングを試みるも止血困難であったため緊急腹部血管造影を施行した.明らかな造影剤の血管外漏出像は認められなかったが,クリップとの位置関係から胃・十二指腸動脈からの出血が疑われたため,同部位にコイルにてTAEを施行し,止血した.【結語】様々な内視鏡的止血困難な消化管出血例においてTAEは有効な治療法であると考えられた.
索引用語 消化管出血, TAE