セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

その他(医療総合1)

タイトル 消P-587:

救急外来における緊急内視鏡施行環境の衛生管理

演者 井上 義博(岩手医大・救急医学)
共同演者 藤野 靖久(岩手医大・救急医学), 小野寺 誠(岩手医大・救急医学), 菊池 哲(岩手医大・救急医学), 佐藤 寿(岩手医大・救急医学), 野田 宏信(岩手医大・救急医学), 小鹿 雅博(岩手医大・救急医学), 遠藤 重厚(岩手医大・救急医学), 近藤 啓子(岩手医大附属病院・感染対策室)
抄録 <背景>当施設で施行する緊急内視鏡の管理は全て医師が行っている.1980年開設当初から1999年までは内視鏡洗浄はヒビテンによる手洗いであった.その後酸性水による機械洗浄を導入し,2007年からグルタラールによる機械洗浄となった.しかしながら内視鏡施行環境の衛生管理,即ち細菌検査は全く行われていなかった.今回当施設で多剤耐性菌の感染者が増加したことを機会に,内視鏡施行環境の細菌検査を施行し,その結果に対し対策を立てその効果を約4月後の細菌検査で評価した.<方法>当施設の内視鏡環境のうち,前洗用流し台,内視鏡洗浄機,送水ボトル,内視鏡の細菌検査を施行した.その結果,送水ボトルの水やチューブから常在菌の検出,洗浄機からStaphylococcus aureusやStenotrophomonas maltophiliaの検出,内視鏡表面から常在菌を検出した.この為内視鏡と内視鏡洗浄機は乾燥を励行し,送水ボトルは滅菌し,毎日交換を行った.<結果>約4月後施行した細菌検査の結果,送水ボトルからの細菌は陰性となり,洗浄機のStaphylococcus aureusやStenotrophomonas maltophiliaは検出されず,内視鏡表面の細菌検査も陰性で,環境改善の効果が表れていた.<まとめ>内視鏡施行環境は内視鏡洗浄さえ施行すれば十分というものではなく,環境全体の衛生管理に配慮することが必要と思われた.
索引用語 消化器内視鏡, 衛生環境