セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)その他(医療総合1) |
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タイトル | 消P-589:抗血栓薬継続下での当院における内視鏡検査の現状 |
演者 | 牟田 優(北野病院・消化器センター内科) |
共同演者 | 渡邉 幸太郎(北野病院・消化器センター内科), 橋本 佳愛子(北野病院・消化器センター内科), 西村 聡(北野病院・消化器センター内科), 木村 典世(北野病院・消化器センター内科), 廣橋 研志郎(北野病院・消化器センター内科), 渡辺 昌樹(北野病院・消化器センター内科), 加藤 洋子(北野病院・消化器センター内科), 工藤 寧(北野病院・消化器センター内科), 山内 淳嗣(北野病院・消化器センター内科), 河野 孝一朗(北野病院・消化器センター内科), 高 忠之(北野病院・消化器センター内科), 淺田 全範(北野病院・消化器センター内科), 福永 豊和(北野病院・消化器センター内科), 川口 清隆(北野病院・消化器センター内科), 八隅 秀二郎(北野病院・消化器センター内科) |
抄録 | 【背景】脳心血管系疾患における抗血栓療法の進歩により,抗血栓薬療法下の患者に対して内視鏡検査を施行する機会が増加している.抗血栓薬は内視鏡検査の観点からは出血が懸念されるが,一方不用意な中断は重大な脳心血管イベントを誘発する危険性も孕んでいる.当院では神経内科・循環器内科と合同で院内統一ガイドラインを制定し,患者への十分な説明と同意が得られた場合は主治医の判断において抗血栓薬継続下で内視鏡検査を施行している.【目的】当院での抗血栓薬継続下での内視鏡検査の現状を分析し,その傾向や問題点について検討した.【対象と方法】対象は2011年6月から2013年2月までに抗血栓薬継続下で上部消化管内視鏡検査を施行した306人.処置内視鏡は対象とせず,内視鏡医の判断で生検は必要に応じて経鼻内視鏡用鉗子を使用して行われた.生検の有無,背景疾患,継続薬剤,有害事象について検討を行った.【結果】男性203人,女性103人で年齢中央値は75歳であった.78例に生検を施行した.背景疾患は脳血管疾患が110例と最も多く虚血性心疾患が79例,不整脈74例であった.また60例で複数疾患が併存し,13例で3疾患以上の併存していた.服薬薬はアスピリンが146例,ワーファリンが74例,クロピドグレルが57例であった.76例で複数薬を併用し,21例で抗血小板薬と抗凝固薬を併用していた.出血などの有害事象は認められなかった.【考察】生検後顕性出血は認められず,抗血栓薬継続下でも同等に安全に生検が可能であると考えられた.また生検結果によりESDなどの治療介入が選択された症例も多く,経鼻内視鏡用鉗子を使用しても診断に必要な組織量を得ることが可能であると考えられた.【結語】抗血栓療法継続下での内視鏡検査に関する報告も増加しており,ガイドライン改訂に伴い今後さらなる症例の蓄積が必要と考えられた. |
索引用語 | 抗血栓薬, 内視鏡 |