セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)その他(医療総合2) |
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タイトル | 消P-597:当院での栄養サポートチーム(NST)介入の確立と活動評価 |
演者 | 菊池 真大(東海大東京病院・消化器肝臓センター) |
共同演者 | 濱田 郁子(東海大東京病院・消化器肝臓センター), 鶴谷 康太(東海大東京病院・消化器肝臓センター), 塩澤 宏和(東海大東京病院・消化器肝臓センター), 青木 純(東海大東京病院・消化器肝臓センター), 西崎 泰弘(東海大東京病院・健診センター), 松嶋 成志(東海大東京病院・消化器肝臓センター), 二郷 徳子(東海大東京病院・栄養科) |
抄録 | 【目的】当院は2011年より栄養サポートチーム(NST)が設立.101床の小規模の病院であり入院患者を対象に主治医主導で,栄養管理が必要な患者を抽出しNSTにコンサルトしている.NST活動の現状と今後の課題を検討した.【方法】全入院患者を対象に,性別,年齢,身長,体重,活動度からHarris-Benedict式に基づく基礎代謝量(BEE)や総エネルギー必要量(TEE)を算出し,医師入力の食種エネルギー量との適性を検討.看護師は,食欲不振,摂食嚥下障害,食事栄養に不安,BMI異常,体重減少,Alb値異常,糖尿病,慢性腎不全,肝硬変,非経口摂取を各評価項目としてスコアリングし,3項目以上を要注意として医師に報告.医師は栄養評価を行い,問題ありの症例に関してNST依頼を判断.管理栄養士は,BMI,理想体重,上腕三頭筋皮下脂肪厚(TSF),上腕周囲長(AC),上腕筋面積(AMA),Alb,Hb,総リンパ球数,基礎エネルギー消費量を評価項目とし,栄養管理計画を提言.看護師は血清Alb,体重減少,食事摂取量,禁食の持続,嘔吐・下痢症状の有無を評価項目として毎週再評価した上で,3項目以上の症例は医師に報告しNST介入の有無を再評価.NSTは2週間に一度回診を行い,現場にフィードバック.以上,栄養管理体制を構築した.上記活動を集計し,2011年4月から2013年3月に栄養評価上問題ありの症例につきNST介入群と非介入群に分け,介入前後のAlb値と前後のエネルギー充足率などを比較検討した.【成績】栄養状態問題あり症例は32例であり,うちNST介入例は10例であった.介入前後のAlb値の変動には有意な差はみられなかったが,エネルギー充足率については,NST介入群は,非介入群に比し有意に良好な結果が得られた.【結論】NST介入の確立によりエネルギー充足率の改善がみられた.今後は栄養管理の重要性に対する啓蒙活動を推進しNST介入が必要な症例を的確に抽出することが重要である.小病院規模の特性を生かし連携のとれたNST活動の発展に努めていきたい. |
索引用語 | NST, エネルギー充足率 |