セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

その他2

タイトル 消P-617:

同時性消化器重複癌184例の検討

演者 平松 由紀子(兵庫県立尼崎病院・消化器内科)
共同演者 長尾 宗政(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 正木 翔(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 北村 悟(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 中井 敦史(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 山崎 友裕(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 菱谷 英里子(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 生田 耕三(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 出田 雅子(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 山内 雄揮(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 野本 大介(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 梅田 誠(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 川崎 公男(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 松村 毅(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 斉田 宏(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 木村 利幸(兵庫県立尼崎病院・消化器内科)
抄録 【目的・方法】近年,高齢化に伴い癌罹患率は上昇傾向にあり,重複癌を経験することも多い.なかでも同時性重複癌の場合,治療方針の決定に難渋することも少なくない.そこで2008年より2013年に当院にて診断された同時性消化器重複癌の性別,年齢,癌種,病期,治療方法,リスク因子,予後等について検討した【結果】悪性腫瘍と診断された19689例のうち,多臓器重複癌は1469例(7.5%),同時性重複癌は536例(2.7%),同時性消化器重複癌は184例(0.9%)であった.同時性消化器重複癌184例のうち,男性153例,女性31例であり男女比は1:0.2であった.平均年齢は74.5歳.腫瘍はのべ438件であり,うち大腸癌228件(52.1%),胃癌129件(29.5%),食道癌29件(6.6%),肝細胞癌29件(6.6%),膵癌6件(1.4%),十二指腸癌6件(1.4%),胆管癌4件(0.9%),胆嚢癌4件(0.9%),肝内胆管癌2件(0.5%),虫垂癌1件(0.2%)であった.病期はstage0 153件(34.9%),stageI 149件(34.0%),stageII 54件(12.3%),stageIII 47件(10.7%),stageIV 35件(8.0%)であった.治療方法は手術単独124件(28.3%),内視鏡的治療216件(49.3%),化学療法19件(4.3%),化学放射線療法9件(2.1%),カテーテル治療15件(3.4%),経過観察41件(9.4%)であった.また,内視鏡的治療が施行された早期癌の重複は50例(27.2%)であった.喫煙歴は58.2%,飲酒歴は54.9%,糖尿病罹患率は22.3%であり,22.8%に癌の家族歴があった.2013年3月1日までに死亡した症例は36例(19.6%)であり,診断から死亡までの平均日数は240日であった【考察】今回の検討では同時性消化器重複癌は男性に多い傾向にあった.癌腫としては大腸癌が半数以上を占めているが,内視鏡的治療を施行された大腸m癌が143例含まれていることに起因すると考えられる.その他,若干の文献的考察を加えて報告する.
索引用語 重複癌, 消化器癌