セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胃-ESD1 |
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タイトル | 内P-5:Total biopsyとしての胃ESDの可能性―SM小胃癌の検討― |
演者 | 鈴木 肇(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)) |
共同演者 | 賀集 剛賢(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 道上 篤(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 西園 一郎(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 乙黒 雄平(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 寺門 洋平(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 菊池 仁(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 西岡 均(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 萩原 武(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 前田 聡(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 小澤 広(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 黒河 聖(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 今村 哲理(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)) |
抄録 | 【背景】比較的まれではあるが腫瘍径10mm以下の小胃癌であっても,SM浸潤をきたす例は散見され,その深達度診断は特に困難である.ESDの普及によりTotal biopsyとしてESDは有用と思われるが,SM浸潤癌に対する有用性および安全性については一定の見解が得られていない.【目的】SM浸潤をきたした10mm以下の小胃癌の臨床病理学的特徴を明らかにし,total biopsyとしてのESDの妥当性を評価する.【対象と方法】当院で2005年1月から2013年2月までにESDを施行した956病変の内,最終病理診断で腫瘍径10mm以下の小胃癌283病変を対象とし,粘膜内癌群(M群)263病変とSM浸潤癌群(SM群)20病変の二群に分類し,その臨床病理学的特徴を比較検討した.【結果】二群間(M群 vs. SM群)で年齢,性別,平均腫瘍径,組織型,治療成績(断端陰性率,偶発症率)では統計学的有意差を認めなかった.有意差を認めた項目は,腫瘍局在U領域(13% vs. 40%),肉眼型陥凹型 (42.2% vs. 80%),UL合併(生検痕疑い含む)(13.3% vs. 40%)であった.なお,治療時間に関しては有意差を認めないもののSM群でやや長い傾向があった(35分 vs. 46.5分).【結論】SM浸潤癌であっても治療成績は良好であった.また,小SM浸潤癌では,U領域の陥凹型腫瘍のことが多く,同様の病変を認めた際にはESDによる詳細な病理学的検討により適切な治療法選択が可能であると思われる. |
索引用語 | ESD, 小癌 |