セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-ESD2

タイトル 内P-9:

当院における胃癌ESD後地域連携パスの運用と今後の課題

演者 建持 岳史(済生会横浜市東部病院・消化器センター)
共同演者 長島 敦(済生会横浜市東部病院・消化器センター), 佐藤 綾(済生会横浜市東部病院・消化器センター), 馬越 智子(済生会横浜市東部病院・消化器センター), 米田 将隆(済生会横浜市東部病院・消化器センター), 佐藤 真司(済生会横浜市東部病院・消化器センター), 大久保 雄介(済生会横浜市東部病院・消化器センター), 江川 智久(済生会横浜市東部病院・消化器センター), 牧野 博之(済生会横浜市東部病院・消化器センター), 山室 渡(済生会横浜市東部病院・消化器センター)
抄録 当院で胃癌ESD後地域連携クリニカルパスを地元医師会と共同で作成し,導入したので報告する.当院は横浜市鶴見区と神奈川区を主な医療圏とし,同区医師会と合同で消化器病勉強会を毎月開催している.その中で病院,医師会双方が意見を出し合い,原案は病院側が作成したが,連携先の視点に立ち実用性を重視しクリニカルパスを作成した.対象は胃癌,胃腺腫とし,パスの適応条件は「胃癌治療ガイドライン第3版」を基に絶対適応治癒切除とした.退院後の上部消化管内視鏡フォローアップは術後2カ月の潰瘍治癒確認を病院側で行い,その後術後6カ月,1年,その後1年毎は連携先診療所で行う方針とした.1年後にCT検査にて転移・再発の有無のチェックを病院側で行う他,診察を含め術後3年間,病院と診療所でフォローアップを行う方針とした.当院の地域連携パスの特徴は内視鏡検査を施行していない診療所でも当パスに参加できる形式を作成し,その場合は内視鏡検査は病院側で行うこととし地域全体でESD術後患者をフォローできる形とした.2011年6月より運用を開始し2013年1月の時点で参加登録施設は58施設,うち内視鏡施行参加施設は37施設となった.抄録作成時点での運用症例数は26件(胃癌22例,胃腺腫4例)である.今後の課題としては診療の質の確保と考えられる.特に内視鏡検査による再発と異時多発病変の検出については機器や技術面など多くのハードルがあるものと考えられる.患者を中心とした地域医療連携の質の向上についての当院の取り組みと,運用の経過について報告する.
索引用語 ESD, クリニカルパス