セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-ESD偶発症1

タイトル 内P-31:

当院で経験した胃ESD施行時のMallory-Weiss tearの臨床的検討

演者 川越 圭(山形県立中央病院・消化器内科)
共同演者 藤嶋 昌一郎(山形県立中央病院・消化器内科), 小野里 祐介(山形県立中央病院・消化器内科), 今 孝志(山形県立中央病院・消化器内科), 原 倫代(山形県立中央病院・消化器内科), 佐藤 英之(山形県立中央病院・消化器内科), 白幡 名香雄(山形県立中央病院・消化器内科), 鈴木 克典(山形県立中央病院・消化器内科), 武田 弘明(山形県立中央病院・消化器内科), 深瀬 和利(山形県立中央病院・消化器内科)
抄録 【目的】2006年4月の保険収載を契機に早期胃癌に対するESDは広く普及した.その偶発症として術中術後の出血,穿孔は重篤な偶発症となり得る為,よく知られている.ESD中のMallory-Weiss tearによる穿孔の報告があるが,ESDの偶発症としてのMallory-Weiss tearに関してはまだ報告も少なく,その実態は明らかにされていない.今回我々は,当院で検討した胃ESD施行時の偶発症としてのMallory-Weiss tearの原因を臨床的に検討した.【方法】2012年1月から2013年1月までの13ヶ月間に早期胃癌に対してESDを施行した152症例を対象とした.ESD中にMallory-Weiss tearを発症した15症例を年齢,性別,BMI,胃粘膜萎縮の程度,食道裂孔ヘルニアの有無,治療部位,治療時間,裂創の程度,スコープの押し込み操作の有無,スコープ径,嘔吐反射の有無等に関して検討した.全例プロポフォールを静脈投与し鎮静し,CO2送気システムを使用した.【成績】ESD中にMallory-Weiss tearを発症したのは15例(9.9%).全例で胃粘膜萎縮を木村・竹本分類のO-1以上を認め,U領域に対してのESDでの発症は認めなかった.CO2送気だが,全例で送気による胃の過伸展とスコープの押し込み操作を行っていた.Mallory-Weiss tearによる穿孔は認めなかったが,9例で出血に対してクリップ縫合を必要とした.Mallory-Weiss tear非発症群と比較して,年齢,性別,胃粘膜萎縮の程度,食道裂孔ヘルニアの有無,治療時間,スコープ径,嘔吐反射の有無に関しては有意差を認めなかったが,発症群はBMIが低く,スコープの押し込み操作を多く認めた.【結論】胃ESD施行時のMallory-Weiss tearは重篤な偶発症となりうる.ESD施行時にスコープの押し込み操作を繰り返す場合は特に,Mallory-Weiss tear発症に注意し治療を行う必要があると考えられた.
索引用語 ESD, Mallory-Weiss tear