セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胃-ESD治療成績1 |
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タイトル | 内P-52:当院における胃ESDの非治癒切除例の検討 |
演者 | 鈴木 碧(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科) |
共同演者 | 前畑 忠輝(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 川島 亜貴世(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 佐藤 義典(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 中津 智子(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 池田 佳子(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 石郷岡 晋也(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 小澤 俊一郎(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 細谷 浩介(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 小川 秀久(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 渡邊 嘉行(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 安田 宏(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 伊東 文生(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科) |
抄録 | 【目的】早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は適応拡大病変,適応外病変に対しても施行されているが,術後の適切なフォローアップ間隔,治療法などに関しては明確に定められていない.今回我々は当院にて適応拡大病変,適応外病変に対しESDを行ない,非治癒切除となった症例の予後を検討した.【方法】2004年1月から2011年12月までに当院で早期胃癌に対してESDを行ない,1年以上の予後を追跡できた324症例,382病変(男性247例,女性77例,平均年齢75.9歳)を対象とした.適応拡大病変,適応外病変の非治癒切除例の局所再発,再発期間,追加治療,予後について検討した.【成績】対象の内訳は適応病変242病変(63.3%),適応拡大病変99病変(25.9%),適応外病変41病変(10.7%)であった.当院での非治癒切除率は適応拡大病変31.7%,適応外病変10.1%であった.非治癒切除例は23症例(適応拡大10例,適応外13例)であり,そのうち追加治療をうけたものは13例(56.5%)であった.治療法の内訳は内視鏡治療3例,外科的治療は10例であった.非治癒切除例の局所再発は3例であった.再発までの期間は2ヶ月,3ヶ月,24ヶ月であった.局所再発全例で内視鏡治療が行なわれており,ESD2例,APC1例であった.非治癒切除例で経過観察となったものは10例(43.5%)であり,経過観察された理由としては患者の拒否が最多であった.非治癒切除例で追加治療をうけていない経過観察例では観察期間内に再発は認められていなかった.また非治癒切除例で原病死は1例も認められなかった.【結論】今回我々の検討では追加治療せずに経過観察した症例でも原病死は認められないことから,適応拡大病変,適応外病変でもESDにて局所コントロールを行なうことで予後改善に役立てることができると示唆された.しかし症例数が少ないことから,今後も症例を蓄積し,十分な検討が必要であると考えた. |
索引用語 | 早期胃癌, ESD |