セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胃-ESD治療成績2 |
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タイトル | 内P-55:当院における早期胃癌に対するESD治療成績の検討 |
演者 | 岡田 雄介(京都第二赤十字病院・消化器内科) |
共同演者 | 川勝 雪乃(京都第二赤十字病院・消化器内科), 藤井 康智(京都第二赤十字病院・消化器内科), 和田 浩典(京都第二赤十字病院・消化器内科), 上田 悠揮(京都第二赤十字病院・消化器内科), 白川 敦史(京都第二赤十字病院・消化器内科), 中瀬 浩二朗(京都第二赤十字病院・消化器内科), 萬代 晃一朗(京都第二赤十字病院・消化器内科), 鈴木 安曇(京都第二赤十字病院・消化器内科), 真田 香澄(京都第二赤十字病院・消化器内科), 河村 卓二(京都第二赤十字病院・消化器内科), 河端 秀明(京都第二赤十字病院・消化器内科), 盛田 篤広(京都第二赤十字病院・消化器内科), 宮田 正年(京都第二赤十字病院・消化器内科), 田中 聖人(京都第二赤十字病院・消化器内科), 宇野 耕治(京都第二赤十字病院・消化器内科), 安田 健治朗(京都第二赤十字病院・消化器内科), 中島 正継(京都第二赤十字病院・消化器内科) |
抄録 | 【背景・目的】近年,早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は急速に普及し,標準治療の一つとなった.今回当院で施行した早期胃癌に対するESD症例につき検討した.【方法】2007年1月から2013年2月までに当科でESDを施行した早期胃癌472症例548病変を対象とし,治療成績を検討した.性別は男性324例,女性148例,年齢中央値72(39-91)歳であった.【結果】腫瘍径中央値13(1-88)mm,治療時間中央値70分(10-420)であった.一括切除例95.6%,分割切除例2.9%,切除不能例1.3%であった.適応病変は356病変で治癒切除は 95.5%であり,適応拡大病変は141病変で,治癒切除は 84.4%であった.適応外病変は44病変であった.適応病変の非治癒切除理由は,切除断端陽性例が93.8%,ly(+)が6.2%で,適応拡大病変の非治癒切除では,切除断端陽性例が81.8%,ly(+)が18.2%であった.切除断端陽性例は初期の症例を中心に分割切除や病変の切れ込みなど技術的な問題も含まれていた.切除不能例に対しては全例外科切除を施行した.非治癒切除例に対する追加治療については,外科切除49.4%,APC 8.4%,経過観察 42.2%であった.多発例は123例で,そのうち同時多発例は76例,異時性再発例は61例であった.合併症は後出血が4.7%,穿孔2.0%,誤嚥性肺炎1.3%,狭窄0.2%であった.外科的治療を要したのは後出血の止血術中に穿孔を来たした1例のみであった.【考察とまとめ】適応病変に比して適応拡大病変の治癒切除率は84.4%と低率であった.非治癒切除例は切除断端陽性例が多いため,術前のNBI拡大観察を用いてのより厳格な範囲診断やstep biopsyを行うと共に,剥離技術の更なる向上が必要と考えられた.また同時多発例や異時再発例が多いため術前の精査や術後のフォローアップは慎重に行う必要がある. |
索引用語 | ESD, 早期胃癌 |