セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-ESD治療成績2

タイトル 内P-57:

胃ESD後の局所残存・再発についての検討―3施設で施行した1123例の検討からー

演者 豊川 達也(国立福山医療センター・消化器科)
共同演者 稲葉 知己(香川県立中央病院・消化器内科), 泉川 孝一(香川県立中央病院・消化器内科), 藤田 勲生(国立福山医療センター・消化器科), 石川 茂直(香川県立中央病院・消化器内科), 友田 純(国立福山医療センター・消化器科)
抄録 【目的】ESDは一括で病変を切除可能であることから,消化管腫瘍性病変に対する治療として広く受け入れられ,特に胃についてはほぼ標準化されたと言っても過言ではない.ESDの普及により残存・再発は激減したと思われるが皆無となったわけではなく,また長期経過についてはまだ明らかとはなっていない.今回我々は多数症例を長期経過観察することにより,その局所残存・再発について検討したので報告する.【方法】対象は2003年5月から2010年8月までに当院,当院関連施設にてESDを施行した胃腫瘍性病変1123病変である.それらのうちESD後に残存・再発が認められた症例について,その特徴,再発時期,それに対する処置,予後などにつき検討した.なお,局所残存・再発の定義はESD後半年以上経過し同部位に病理組織学的再発を認めた病変とした.【成績】観察期間の中央値は50.5ヵ月(30-117ヵ月)であり,その間に12病変(1.1%)の局所残存・再発を認めた.男9例,女3例で,これらの年齢中央値は74歳(57-86歳)であった.初回ESD時の組織はtub1が5病変,tub2が2病変,porが1病変,sigが1病変,腺腫が3病変で,癌は全例粘膜内癌であった.再発時の組織が初回ESD時と異なっていた症例を1例認め,それは初回ESD時が腺腫で,再発時はtub1であった.初回の病変サイズは中央値で26.5mm(5-45mm)で,内視鏡形態はIIaが5病変,IIcが7病変であった.初回ESD時に完全治癒切除であったにもかかわらず再発した病変を5病変(42%)認めた.再発までの時期は中央値で12ヵ月(6-60ヵ月)であった.再発後の処置としては再ESDが6病変,手術が4病変,APC焼灼が2病変であり,再ESDを施行した1例で処置後の出血で死亡した症例を経験した.【結論】本研究にて,治癒切除例からも再発が存在することが明らかとなり,5年後にも再発した症例を認めた.また,再ESD後の致命的な出血も経験し,啓蒙の意味も込めて報告したい.
索引用語 ESD, 再発