セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-ESDトレーニング

タイトル 内P-65:

当院におけるTraineeによる内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)成績

演者 佐藤 義典(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科)
共同演者 前畑 忠輝(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 鈴木 碧(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 中津 智子(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 小澤 俊一郎(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 石郷岡 晋也(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 細谷 浩介(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 渡邊 義行(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 安田 宏(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科), 伊東 文生(聖マリアンナ医大・消化器・肝臓内科)
抄録 【目的】当院では2004年より内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を導入している. また, 2011年からは, 当院でのESD施行基準に到達したTraineeによるESDも行っている. 現在Traineeは4名であり(卒後6~10年), 比較的偶発症の少ないとされる前庭部よりESDを開始し, 徐々に胃体部や繊維化病変, 食道病変, 大腸病変へとステップアップする方式をとっている. 実際に当院におけるトレーニングシステムとTraineeによるESD成績について検討した. 【方法】当院において2011年3月から2012年12月までに施行した胃ESD285例294病変のうち, Traineeによる胃ESD120例124病変について, 使用デバイス, ESD治療適応, 部位, 一括切除率, 偶発症発生率について検討した. また同時期にExpertによって施行された胃ESD165例170病変の成績と比較検討した. 【成績】男性79例, 女性41例, 平均年齢は72.9才であった. デバイスは全例flush knifeBT2.0を用いていた. 適応内101病変(81.4%), 適応拡大6病変(4.8%), 適応外4病変(3.2%), 胃腺腫13病変(10.4%)であり適応内病変が多かった. 部位はU領域8病変(6.4%), M領域27病変(21.7%), M領域89病変(71.4%)とL領域が多かった. 一括切除率は100%であり, 偶発症は穿孔率1病変(0.8%), 後出血2病変(1.6%)であった. ExpertによるESDではデバイスは同様であり, 適応内92病変(54.1%), 適応拡大50病変(29.4%), 適応外18病変(10.5%)であった. 部位はU領域34病変(20%), M領域86病変(50.5%), L領域50病変(29.4%)であった. 一括切除率は99.4%であり, 偶発症は穿孔1病変(0.5%), 後出血3病変(1.7%)であった. TraineeではL領域や適応内病変がExpertに比べ多かったが, 一括切除率, 偶発症はExpertと比較しても同等の成績であった. 【結論】Traineeによる胃ESD成績はExpertと比較しても 同等の成績であり, 当院におけるトレーニングシステムの妥当性が示唆された.
索引用語 ESD, トレーニング