セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-SMT3

タイトル 内P-96:

当院における胃粘膜下腫瘍に対するEUS-FNAの現状

演者 村田 真衣子(大阪警察病院・内科)
共同演者 上間 遼太郎(大阪警察病院・内科), 佐藤 克彦(大阪警察病院・内科), 姫野 愛子(大阪警察病院・内科), 占部 真貴子(大阪警察病院・内科), 妻野 恵理(大阪警察病院・内科), 楠本 侑弘(大阪警察病院・内科), 須田 貴広(大阪警察病院・内科), 堀江 真以(大阪警察病院・内科), 大嶋 太郎(大阪警察病院・内科), 景山 宏之(大阪警察病院・内科DELIMITER大阪警察病院・ER・総合診療センター), 宇田 創(大阪警察病院・内科), 山口 真二郎(大阪警察病院・内科), 宮竹 英希(大阪警察病院・内科), 水谷 昌代(大阪警察病院・内科), 岡田 章良(大阪警察病院・内科), 河相 直樹(大阪警察病院・内科), 尾下 正秀(大阪警察病院・内科)
抄録 【背景・目的】消化管粘膜下腫瘍(SMT)に対する病理学的診断にEUS-FNAが有用であることは広く知られている.現在,我々もEUS-FNAを積極的に行っており,現状について報告する.【対象・方法】2009年10月から2013年2月の間に当科でEUS-FNAを施行した消化管SMT25例のうち,胃SMT22例を対象とし,背景因子,組織採取率,病理診断,治療法,FNA診断と最終病理診断の一致率(正診率)等について検討した.【成績】男性:女性=11:11例,平均年齢58歳(20-84歳),穹隆部:噴門部:体部:角部:前庭部=3:3:9:0:7例,平均腫瘍径29mm(15-116mm),使用穿刺針:19Gy16例,22Gy3例,2例が19から22Gyへ変更した.1例は安全に穿刺できないと判断し穿刺前に中止した.平均穿刺回数は2.8回(1~6回).合併症は認めなかった.細胞採取率は90.5%(19/21),組織採取率は76.2%(16/21),うち1例は採取不能,1例は細胞採取するも免疫染色は困難,他の2例は,細胞採取は可能で免疫染色によりGISTは否定的であったが,確定診断には至らなかった.FNAにおける病理診断は,GIST10例,迷入膵3例,平滑筋腫1例,神経鞘腫1例,原始神経外胚葉腫瘍(PNET)1例,確定診断の得られなかった3例は紡錘形細胞を確認しえたのみであった.治療は,GISTの10例が手術7例,イマチニブ投与後手術1例,転院1例,手術予定1例.PNETも手術.確定診断に至らなかった3例のうち1例は手術.その他は経過観察であった.術前GISTと診断した8例は,全てGISTの診断.PNETであった1例は,カルチノイド.確定診断しえなかった1例は平滑筋腫であった.以上より正診率は,80%(8/10)であった.【結論】胃SMTに対するEUS-FNAは高い正診率が得られ,有用な診断法であった.また,偶発症もなく安全な検査であり,治療方針の決定に重要な役割を果たすと考えられた.
索引用語 胃粘膜下腫瘍, EUS-FNA