セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-胃炎

タイトル 内P-98:

慢性胃炎性変化の乏しいC-0症例のたこいぼびらんに見られる腸上皮化生についての検討

演者 辻 直子(近畿大堺病院・消化器内科)
共同演者 丸山 康典(近畿大堺病院・消化器内科), 河野 匡志(近畿大堺病院・消化器内科), 松本 望(近畿大堺病院・消化器内科), 高場 雄久(近畿大堺病院・消化器内科), 奥村 直己(近畿大堺病院・消化器内科), 山本 典雄(近畿大堺病院・消化器内科), 冨田 崇文(近畿大堺病院・消化器内科), 梅原 康湖(近畿大堺病院・消化器内科), 谷池 聡子(近畿大堺病院・消化器内科), 森村 正嗣(近畿大堺病院・消化器内科), 米田 円(近畿大堺病院・消化器内科), 山田 哲(近畿大堺病院・消化器内科), 落合 健(近畿大堺病院・病理診断科), 前倉 俊治(近畿大堺病院・病理診断科), 本庶 元(大津赤十字病院・消化器科), 工藤 正俊(近畿大・消化器内科)
抄録 【目的】胃粘膜の腸上皮化生はH. pylori感染が原因とされ本邦では傍癌病変,欧米では前癌病変と考えられている.一方胃前庭部のたこいぼびらんはわれわれの検討ではH. pyloriとの関連は乏しく萎縮の軽度な例やBMIの高い例に多かったが,たこいぼびらんの生検組織で時々腸上皮化生を認めている.今回慢性胃炎性変化の乏しいC-0症例のたこいぼびらんで認めた腸上皮化生の粘液形質などを検索することでH. pyloriとは関連のない腸上皮化生について検討する.【方法】当院で2011年4月~2012年12月の上部消化管内視鏡検査でC-0たこいぼびらんに腸上皮化生を認めた9例の生検材料を用い,MUC2,CD10,MUC5ACなどの免疫染色とパネート細胞の有無などを検討した.【成績】平均年齢54歳,男性3人,女性9人,H. pyloriは3例陰性,6例不明,たこいぼ以外の内視鏡所見は胃底腺ポリープ6例,SMT2例,なし1例であった.HEでは腸上皮化生上皮の異型は乏しく,周辺腺窩上皮の過形成を認め,パネート細胞を7例(77%)に認めた.胚細胞マーカーのMUC2と腸上皮への分化マーカーのCDX2は全例陽性,刷子縁マーカーのCD10は7例(77%)陽性,胃腺窩上皮マーカーのMUC5ACは3例(33%)陽性,幽門腺マーカーのMUC6は1例(11%)陽性であった.MIB1の染色性は腺底部で高く周辺幽門腺粘膜のneck zoneと大差を認めなかった.【結論】H. pylori感染とは関連がないと思われるたこいぼびらんの腸上皮化生は異型が乏しく,完全型が多いが不完全型も認め,増殖能も周辺とあまり変わらず,前癌病変とは考えにくい.たこいぼびらんが胃炎か否かも不明であるが,やがてH. pylori陰性胃が増加する本邦において興味深い所見であると考えられた.今回は症例数も少なく今後の検討を要する.
索引用語 腸上皮化生, たこいぼびらん