セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-胃癌1

タイトル 内P-109:

残胃早期癌の臨床病理学的検討

演者 石原 誠(愛知県がんセンター中央病院・内視鏡部)
共同演者 田中 努(愛知県がんセンター中央病院・内視鏡部), 田近 正洋(愛知県がんセンター中央病院・内視鏡部), 山雄 健次(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 水野 伸匡(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 原 和生(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 肱岡 範(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 今岡 大(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 永塩 義邦(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 長谷川 俊之(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 大林 友彦(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 品川 秋秀(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 関根 匡成(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 丹羽 康正(愛知県がんセンター中央病院・内視鏡部)
抄録 【目的】残胃に発生した分化型および未分化型早期胃癌における臨床病理学的評価を行い,胃癌治療ガイドライン基準の適応可能性を検討する.【方法】胃癌切除歴があり,1998年1月から2013年2月までに当施設において治療された残胃の早期胃癌39症例39病変(21症例:分化型,18症例:未分化型) を対象とし,残胃分化型癌(A群)と残胃未分化型癌(B群)に分け比較検討した.【成績】男女比はA群18:3,B群12:6,平均年齢はA群68.2歳(55-84歳), B群64.0歳(32-82歳)であった.残胃癌の深達度はA群:M癌17例,SM癌4例,B群:M癌11例,SM癌7例であり,治療法はA群:ESD17例,残胃全摘4例,B群:ESD5例,残胃全摘13例であった.残胃全摘例にリンパ節転移は認めなかった.前病変の組織型,残胃癌の発症部位,前病変治療から残胃癌治療までの期間において両群間に有意差を認めなかった.残胃癌の肉眼型はA群で0IIc:10例,0IIa:7例,0I:3例,0IIa+IIc:1例,B群で0IIc:15例,0IIc+I:1例,0IIc+III:1例,0IIa+IIc:1例であった.A群のM癌全17例に脈管侵襲は認めず,うち13例は2cm以下UL(-),2例は3cm以下UL(-),1例は3cm以下UL(+),1例は3cm以上UL(-)であった.一方,B群のM癌全11例にも脈管侵襲を認めず,うち9例は2cm以下UL(-),1例は2cm以下UL(+),2例は2cm以上UL(-)であった.また,A群のSM癌全4例 (SM2:3例,SM1:1例)には脈管侵襲がみられた.SM1症例は腫瘍径4.5cmであった.【結論】残胃においても胃癌治療ガイドラインは分化型,未分化型の内視鏡治療適応の基準として妥当である.
索引用語 残胃, 早期胃癌