セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-PEG1

タイトル 内P-122:

介護施設における経皮内視鏡的胃瘻造設術施行患者管理の現況

演者 泉川 孝一(香川県立中央病院・消化器内科)
共同演者 稲葉 知己(香川県立中央病院・消化器内科), 水川 翔(香川県立中央病院・消化器内科), 高嶋 志保(香川県立中央病院・消化器内科), 石川 茂直(香川県立中央病院・消化器内科), 田岡 伸朗(香川県立中央病院・総合診療科), 三好 正嗣(香川県立中央病院・消化器内科DELIMITER三豊総合病院・内科), 和唐 正樹(香川県立中央病院・消化器内科), 河合 公三(香川県立中央病院・消化器内科), 中津 守人(三豊総合病院・内科)
抄録 【目的】経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)は,嚥下障害のある方の介護において大きな役割を果たしているが,PEG患者の増加に伴い,介護施設でのPEGをとりまく環境も変化しており,現況・問題点を明らかにすることを目的とした.【方法】香川県内の老人保健施設(老健)52施設,特別養護老人ホーム(特養)79施設に対し,PEG施行患者の管理に関する自記式アンケート調査(以下24年)を行い,7年前(H.17年)に行った同様のアンケート結果(以下17年)(老健39施設,特養50施設を対象)と比較して検討を行った.【結果】回答は,老健33施設,特養39施設(回収率55%)より得られ,PEG患者の入所者に占める割合は,老健では17年3.8%が24年10.0%,特養では17年6.0%が24年12.5%と有意に増加していた(p<0.01).PEGからの注入に関しては17年では特養で約40%の施設で介護士がかかわっていたが,24年では全施設で看護師が注入を行っていた.夜間注入を行っている施設は特養において17年で62%,24年で46.2%と減少した.PEGチューブの管理に関する検討で,PEG挿入部の消毒は,特養では17年で56.0%が24年では35.9%と減少した.食酢の使用は,老健では17年で51.3%から24年で66.7%と増加,特養では17年で46.0%から24年では76.9%(p<0.01)と有意に増加した.PEG交換期間は,17年では7.8%でチューブが変性するまでと回答があったが,24年でその回答はなく,97%が12ヶ月未満で交換していた.初回交換に関して特養では外来での交換が増加し(p<0.05),2回目以降の交換は老健,特養ともに外来での交換が増加した(p=0.059,p<0.05).【結語】PEG管理に関しては,改善が認められるが未だ十分とは言えず,今後も医療と介護の連携を図りよりよい管理を啓蒙していく必要がある.
索引用語 PEG, 介護施設