セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
胃-PEG偶発症
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タイトル |
内P-131:腹腔鏡補助下経皮内視鏡的胃瘻造設中に発生したMallory-Weiss症候群による胃粘膜裂創の1例
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演者 |
渡邊 秀一(秀和綜合病院) |
共同演者 |
桑原 博(秀和綜合病院), 劉 博(秀和綜合病院), 光岡 明人(秀和綜合病院), 中村 浩志(秀和綜合病院), 真田 貴弘(秀和綜合病院), 五関 謹秀(秀和綜合病院) |
抄録 |
症例は84歳女性.脳梗塞による嚥下障害をきたし経口摂取困難であったため経皮内視鏡的胃瘻造設(PEG)の適応とされた.術前CTにて横行結腸が胃腹側に位置しておりPEG施行困難と判断され開腹胃瘻造設目的に当院紹介された.開腹歴なく,全身麻酔可能な状態と判断されたため,腹腔鏡補助下に経皮内視鏡的胃瘻造設術を行うこととなった.腹腔鏡補助下に横行結腸を胃腹側より排除することによりPEG造設が可能となり体下部前壁にPEGを施行した.術中の確認内視鏡検査にて噴門部から穹窿部にかけて縦走する数条の粘膜裂創が確認され,Mallory-Weiss tearと考えられた.胃粘膜裂創はPPI・胃粘膜保護薬使用による保存的治療を行うことにより軽快をみとめ,術後に出血はみとめずPEG使用でも特に問題をみとめなかったため入院13日目に他院転院となった.胃粘膜裂創をきたした原因として送気による過拡張が考えられた.術中は全身麻酔下にて管理されており,嘔吐反射を抑制されたことによりMallory-Weiss tearをきたしやすくなった機序が考えられた.腹腔鏡補助下に胃瘻造設を行う際に注意を要する合併症と考えられたため文献的考察を交えて報告する. |
索引用語 |
胃瘻造設, Mallory-Weiss症候群 |