セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胃-PEG工夫 |
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タイトル | 内P-139:経胃内視鏡を用いたPEG-jejunostomy (PEG-J)留置術 |
演者 | 竹野 淳(関西労災病院・外科) |
共同演者 | 谷口 博一(関西労災病院・外科), 橋本 直佳(関西労災病院・外科), 日馬 弘貴(関西労災病院・外科), 松下 克則(関西労災病院・外科), 向井 洋介(関西労災病院・外科), 革島 洋志(関西労災病院・外科), 浜中 美千子(関西労災病院・外科), 向坂 英樹(関西労災病院・外科), 中平 伸(関西労災病院・外科), 鈴木 玲(関西労災病院・外科), 武田 裕(関西労災病院・外科), 加藤 健志(関西労災病院・外科), 田村 茂行(関西労災病院・外科) |
抄録 | はじめに)近年,内視鏡下胃瘻造設術(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy: PEG)が盛んに行われるようになっているが,胃食道逆流や高度食道裂孔ヘルニア症例や瘻孔からのもれがひどい症例などには経胃胃瘻的小腸瘻造設(PEG-jejunostomy: PEG-J)が適応となる症例も少なくない.PEG-Jカテーテルは透視下に経口内視鏡の補助下で挿入するのが,通常であるが当院ではPEGの瘻孔から細径内視鏡を用いた経胃内視鏡(Transgastric Endoscopy: TGE)によって留置している.実際の手技と成績を報告する.対象)2007年から2012年に当院でPEG-Jを留置した12例.2012年以前の4例は従来法としてPull法でPEG造設を行った後に一期的に経口内視鏡を用いてPEG-J(バードジェジュナルカテーテル12Fr)を留置した.一方,2012年以降の8例はPEGの瘻孔形成を確認後,透視下でTGEをおこない,内視鏡先端を十二指腸まで挿入し,ガイドワイヤーを用いてPEG-Jカテーテル(キンバリークラークMIC-TJ)を留置した.結果)原疾患は従来群で肝門部胆管癌1例,子宮癌1例,脳梗塞2例.TGE群では食道癌5例,胃癌1例,廃用症候群2例であった.PEG-J留置理由は従来群で食道逆流2例,幽門狭窄1例,十二指腸狭窄1例.TGE群では食道逆流2例,幽門狭窄1例,瘻孔拡大1例,胃へのリンパ節浸潤2例,食道癌2期手術1例,食道気管支瘻1例であった.処置に要した時間は従来法86分に対して,TGE群25分とTGEでは短時間で処置可能であった.チューブの口径は従来群がすべて12Frであったのに対して,TGE群では5例が24Fr,3例が18Frと太い径のチューブを留置した.処置に伴う合併症は従来法で刺入部からの出血が1例に見られた.長期の合併症では従来法に刺入部感染1例が見られ,TGE群ではバルーン接触による潰瘍が1例に見られた.結語)TGEを用いたPEG-J留置は,太い径のチューブを安全かつ簡便に留置できる処置として期待できると考えられる. |
索引用語 | PEG-J, 経胃内視鏡 |