セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胃-検診3 |
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タイトル | 内P-157:富山市胃がん検診の被験者の特徴 |
演者 | 山田 正明(八尾総合病院・内科) |
共同演者 | 山田 一樹(八尾総合病院・内科), 渡邉 利史(八尾総合病院・外科), 根塚 秀昭(八尾総合病院・外科), 南部 修二(八尾総合病院・内科), 斉藤 智裕(八尾総合病院・外科), 斉藤 光和(八尾総合病院・外科), 藤井 久丈(八尾総合病院・内科) |
抄録 | 【目的】当院は富山市の旧八尾町に位置する総合病院である.人口は約2万1千人,65歳以上の高齢化率は28.3%(全国平均23.3%)の地区にある.今回は富山市の胃がん検診者のうち,当院における内視鏡検査者の経年的特徴を検討した.【対象と方法】対象は富山市の胃がん検診にて平成20年度から23年度までの4年間に,当院にて上部消化管内視鏡検査を受けた検診者.平成20年度95件,21年度116件,22年度155件,23年度192件の合計延べ559件.20年度から22年度までの検診者から初回の検診後も内視鏡検査を受けているかどうか(検診継続率),21年度から23年度の検診者からはこの4年間で初回の検診であるか(初回検査率)を数値化し,さらに60歳未満,60~69歳,70歳以上の3群に分けて特徴を検討した.また各年度の胃がん発見率(件数)と,胃癌患者の受診状況を確認した.【成績】20年度の検診者の平均年齢は71.1歳.胃がん件数は1件(1.1%)で検診継続率は81.1%であった.21年度は平均年齢70.0歳.胃がん件数は0件で検査継続率は75.9%,初回検査率は42.9%であった.22年度は平均年齢69.4歳.胃がん件数は2件(1.3%)で検査継続率は76.3%,初回検査率は41.4%.23年度は平均年齢は68.1歳.胃がん件数は1件(他十二指腸乳頭部癌1件)で初回検査率は32.8%.また,年齢別では60歳未満で検診継続率が他の年齢層と比べて低値であった.胃,十二指腸の癌を認めた件数は合計5件であり,4件は初回検査時であった.残りの1例は,以前の検診時にて(胃角の潰瘍瘢痕部)生検をされていたが悪性所見は認めなかった症例であった.【考察,結論】検診受診者の総数は着実に増加していた.検診を複数回受ける人が多いため初回検査率が年々低下した.検査継続率は70%台後半と高く,低下しなかった.この結果から,検診を受ける人と受けない人の傾向は今後も別れるであろうと予想された.また,検診継続者からも胃癌を発見した.検診を複数回受けることも重要と思われた. |
索引用語 | 胃癌, 検診 |