セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
胃-抗血栓薬2
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タイトル |
内P-169:当院における抗血栓薬内服例に対する上部消化管内視鏡の検討
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演者 |
森田 亮(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科) |
共同演者 |
前畑 忠輝(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 清川 博史(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 鈴木 碧(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 佐藤 義典(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 中津 智子(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 石郷岡 晋也(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 池田 佳子(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 小澤 俊一郎(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 細谷 浩介(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 小川 秀久(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 渡邊 嘉行(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 安田 宏(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科), 伊東 文生(聖マリアンナ医大病院・消化器・肝臓内科) |
抄録 |
【目的】2012年7月に抗血栓薬服用患者に対する消化器内視鏡診療ガイドラインが改訂され, 当院では2012年12月より導入している. 今回我々は当院における抗血栓薬内服例に対する上部消化管内視鏡の検討をした.【方法】2011年7月から2012年6月までに施行した上部消化管内視鏡7385例のうち抗血栓薬内服患者862例を対象とした. 2次予防目的または心房細動にて抗血栓薬内服例を高リスク群, それ以外を低リスク群とし, 背景疾患, 血栓薬中止の有無, 血栓薬中止後の転帰, 生検後出血率について検討した. 【結果】男性597例, 女性265例, 平均年齢72.5才であった. 低リスク群202例, 高リスク群660例であった. 背景疾患は心疾患が420例と最多であった. 抗血栓薬はアスピリン単剤448例, ワルファリンカリウム単剤230例, 2剤以上併用103例であった. 低リスク群のうち抗血栓薬中止は141例(56.1%), 継続は110例(43.8%)であった. 高リスク群のうち, 抗血栓薬中止例は249例(40.7%), 継続例は362例(59.2%)であった. 血栓症発症は低リスク群では認めなかったが,高リスク群において中止例のうち1例(0.4%)で脊髄梗塞を発症した. 後出血は内服継続例で1例認めたが, 重篤な転帰には至らなかった.【考察】抗血栓薬中止において塞栓症発症例がみられ,内服継続例において生検後出血を認めた. 出血例と比較し塞栓例では重篤な転帰となっていることから中止群の方がリスクが高いと考えられ,新ガイドラインの方が安全性が高い可能性が示唆された.今後新ガイドラインにおける症例を蓄積し,妥当性を検討していく必要があると思われた. |
索引用語 |
抗血栓薬, スクリーニング |