セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胃-出血1 |
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タイトル | 内P-173:出血性胃潰瘍における止血困難例の予測因子 |
演者 | 平位 暢康(府中病院・消化器内科) |
共同演者 | 廣岡 知臣(府中病院・消化器内科), 間島 行則(府中病院・消化器内科), 上田 栄寿(府中病院・消化器内科), 益岡 優(府中病院・消化器内科), 親泊 智英(府中病院・消化器内科), 中島 ひろみ(府中病院・消化器内科), 川村 実里(府中病院・消化器内科), 武田 修身(府中病院・消化器内科), 半野 元(府中病院・消化器内科), 高柳 成徳(府中病院・消化器内科), 土細工 利夫(府中病院・消化器内科), 廣岡 大司(府中病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】ESDの普及と共に出血性消化性潰瘍に対する止血法として,高周波凝固装置による止血鉗子法(ソフト凝固)が普及している.当院では消化性潰瘍に対する内視鏡的止血術を施行する際,第一選択にソフト凝固を用いているが,止血困難例はHSEやクリップを併用している.止血困難例を予想できれば止血術における安全性・迅速性を高めることができると考えた.【対象と方法】2009年4月から2012年12月までの期間に緊急入院を要しソフト凝固を用いて止血を行った胃潰瘍115例を対象とした.容易に止血できた群をソフト凝固単独群(A群),止血困難であった群を併用群(B群)と定義した.2群間における年齢,NSAID服薬歴,抗血栓剤服薬歴,H.pylori感染(以下HP),来院時ヘモグロビン値(以下Hb),shock index1以上,Forrest分類について比較検討した.【結果】内訳はA群89例,B群26例であった.年齢80歳以上はA群14例(15%)・B群9例(35%),NSAID服薬はA群29例(33%)・B群7例(27%),抗血栓剤服薬はA群24例(27%)・B群6例(23%),HPはA群64例(76%)・B群15例(62%)(不明7例),Hb:6g/dl未満はA群11例(12%)・B群8例(31%),ショックはA群18例(20%)・B群8例(31%),Forrest分類type1はA群5例(6%)・B群3例(11%)であった.年齢80歳以上・Hb:6g/dl未満・ショックを認めた症例は有意に併用が必要であった(p<0.05).NSAID服薬,抗血栓剤服薬,HP,Forrest分類に関しては有意な差は認めなかった.今回の検討で重篤な合併症は認めず,誘発出血を46例,再出血を3例に認めた.【結論】ソフト凝固は有用な止血法であるが,単独では止血困難な症例が存在する.今回の検討では,NSAIDや抗血小板薬服薬,HP,Forrest分類は止血困難な因子として有意差は認めなかった.動脈硬化性病変を有する高齢者,高度貧血・ショックなど大量出血を認めた症例は,止血に難渋することが多く,併用療法を念頭に止血術を行うべきである. |
索引用語 | 出血性胃潰瘍, 止血困難 |