セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胃-手術 |
---|---|
タイトル | 内P-195:胃十二指腸粘膜下腫瘍に対するLECS(腹腔鏡内視鏡合同胃局所切除術)の有用性の検討 |
演者 | 葛原 正樹(三重大附属病院・光学医療診療部) |
共同演者 | 稲垣 悠二(三重大附属病院・消化器・肝臓内科), 野尻 圭一郎(三重大附属病院・消化器・肝臓内科), 二宮 克仁(三重大附属病院・消化器・肝臓内科), 田野 俊介(三重大附属病院・光学医療診療部), 山田 玲子(三重大附属病院・消化器・肝臓内科), 井上 宏之(三重大附属病院・消化器・肝臓内科), 濱田 康彦(三重大附属病院・光学医療診療部), 田中 匡介(三重大附属病院・光学医療診療部), 堀木 紀行(三重大附属病院・光学医療診療部), 大井 正貴(三重大附属病院・消化管外科), 楠 正人(三重大附属病院・消化管外科), 竹井 謙之(三重大附属病院・消化器・肝臓内科) |
抄録 | 【背景】消化管粘膜下腫瘍に対して一般的に腹腔鏡下局所切除術が行われるが,壁内発育型では過剰な切除となり,術後に消化管の変形,狭窄をきたすことがある.腹腔鏡内視鏡合同胃局所切除術(以下 LECS)ではESDの手技を用いて胃の内腔から切離線を決定するため切除範囲を最小限度に抑えることが可能である.【目的】胃十二指腸粘膜下腫瘍に対するLECSの安全性と有効性について検討する.【対象と方法】2010年10月から2013年3月までに当院でLECSを施行した胃十二指腸粘膜下腫瘍11例(胃10例,十二指腸1例).LECSの治療成績,術後経過について検討を行った(平均年齢 66.5歳,男:女=5:6).LECSは以下の方法で行った.まず内視鏡,腹腔鏡で腫瘍の位置を確認し,内視鏡による切離線を決定する.腫瘍辺縁に1/3~1/2周程度マーキングを行い,ITナイフ2でマーキングの外側を粘膜下層の深度で切開を行う.筋層を1か所十分露出させた後,腹腔鏡で視認しながら針状メスで胃壁を穿孔させる.ITナイフ2で速やかに切開ラインに沿って全層切開部を広げる.その後,腹腔鏡による操作で腫瘍を腹腔内へ反転し切除,創閉鎖を行う.【結果】病変の占拠部位は胃U/M/L=6/4/0,十二指腸下行脚1例.壁内発育型/混合型=5/6,平均腫瘍径は28.2mm(6-50).最終病理診断はGIST10例,迷入膵1例.全例一括切除が可能で,切除断端陰性であった.平均手術時間は199.3分(153-275),内視鏡治療時間(マーキング開始~全層切開)は27分(8-52).術中合併症は1例もなく,術後合併症は縫合線からの出血を1例に認めたが,内視鏡による止血が可能であった.全例再発なく生存中である(平均観察期間 13.6か月)(1-27か月).【考察】胃十二指腸粘膜下腫瘍におけるLECSは安全かつ有効な治療法であると思われた. |
索引用語 | 粘膜下腫瘍, LECS |