セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-症例1

タイトル 内P-201:

腎癌胃転移を内視鏡にて診断し得た1例

演者 碇 直樹(東京女子医大・消化器病センター)
共同演者 谷口 清章(東京女子医大・消化器病センター), 山田 卓司(東京女子医大・消化器病センター), 笹川 剛(東京女子医大・消化器病センター), 成宮 孝祐(東京女子医大・消化器病センター), 工藤 健司(東京女子医大・消化器病センター), 鈴木 仁呂衣(東京女子医大・消化器病センター), 松永 雄太郎(東京女子医大・消化器病センター), 喜多村 陽一(東京女子医大・消化器病センター), 山本 雅一(東京女子医大・消化器病センター)
抄録 はじめに転移性胃腫瘍の形態的特徴として,一般に血行性転移し,粘膜下で増生することで粘膜下腫瘍様の形態をとることが多いとされるが,腎癌胃転移に関しては腫瘍が粘膜内に限局し内視鏡的切除された症例も複数報告されている.腎癌は Performance Statusが良好で,転移巣が切除可能な場合に手術が推奨されており,転移巣の早期診断が重要と考える.今回,粘膜面の微小な変化として捉えられた腎癌胃転移の1例を経験したので報告する.症例は63歳,男性.2007年に腎細胞癌に対し右腎摘出術後,2011年11月に下垂体転移を認め摘出術が行われた.手術は出血のため部分切除となり,2011年12月より遺残病変に対しガンマナイフ治療が行われ,腫瘍の縮小を認めたため経過観察されていた. 2013年2月に嘔気を契機に当科を受診し,上部消化管内視鏡検査を施行したところ,体上部大彎に2mm大の小発赤を認めた.典型的な粘膜下腫瘍様形態ではないものの腎癌胃転移を疑い生検を行ったところ,淡明細胞癌を認め腎癌胃転移と診断された.内視鏡的切除も検討したが,下垂体の遺残病変の増大,右視力低下を認めたため切除は行わず,現在経過観察を行っている.
索引用語 腎癌, 胃転移