セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胃-症例2 |
---|---|
タイトル | 内P-204:乳癌胃転移の5例 |
演者 | 十倉 佳史(十倉佳史胃腸内科クリニックDELIMITER愛知医大・消化器内科) |
共同演者 | 柳本 研一郎(愛知医大・消化器内科), 小林 佑次(愛知医大・消化器内科), 田村 泰弘(愛知医大・消化器内科), 近藤 好博(愛知医大・消化器内科), 伊藤 義紹(愛知医大・消化器内科), 井澤 晋也(愛知医大・消化器内科), 増井 竜太(愛知医大・消化器内科), 土方 康孝(愛知医大・消化器内科), 徳留 健太郎(愛知医大・消化器内科), 河村 直彦(愛知医大・消化器内科), 飯田 章人(愛知医大・消化器内科), 水野 真理(愛知医大・消化器内科), 小笠原 尚高(愛知医大・消化器内科), 舟木 康(愛知医大・消化器内科), 佐々木 誠人(愛知医大・消化器内科), 春日井 邦夫(愛知医大・消化器内科) |
抄録 | 乳癌の転移は骨,肺,肝に多く,胃転移は比較的稀である.乳癌胃転移の内視鏡所見は粘膜下腫瘍様の形態を呈することが多いとされるが,原発性胃癌との鑑別を含め診断に苦慮する場合も多い.今回我々は乳癌胃転移5例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.症例1は69歳,女性.平成6年に左乳癌にて左乳房切除術施行.平成17年に頚椎転移を認め,術前CT検査にて胃壁の肥厚を認めた.胃内視鏡検査では穹窿部から胃体下部小弯側にかけて4型進行胃癌様所見と一部に粘膜下腫瘍様所見を認め,生検にて乳癌胃転移と診断した.症例2は37歳,女性.平成9年に左乳癌にて左乳房切除術,平成12年に右乳癌にて右乳房温存術施行.平成14年に右乳房の局所再発,胸腰椎転移を認めた.胃内視鏡検査にて胃体上部後壁側に不整な陥凹を有する直径7~8 mm大のIIa+IIc様所見と胃体中部大弯側,前庭部大弯側に散在する糜爛様所見を認め,生検より乳癌胃転移と診断した.症例3は57歳,女性.平成3年に右乳癌にて右乳房切除術施行.平成12年に骨,平成14年に皮膚転移を認め,平成15年に当院受診.胃内視鏡検査にて穹窿部大弯側および胃体下部大弯前壁側に淡く発赤した直径3~4 mm大の糜爛様所見を認め,生検より乳癌胃転移と診断した.症例4は34歳,女性.平成18年に右乳癌にて右乳房切除術施行,平成19年に当院受診.胃内視鏡検査にて胃全体に多発するタコイボ状の小隆起を認め,生検より乳癌胃転移と診断した.症例5は63歳,女性.平成21年4月に左乳癌にてホルモン療法施行.同年5月に吐血を主訴に当科受診.胃体上部大弯後壁に出血性の潰瘍性病変を認めHSE止血施行.翌日の内視鏡検査で止血を確認したが,生検より乳癌胃転移と診断した.乳癌胃転移では4型進行胃癌様所見や潰瘍,糜爛様所見など多彩な形態をとる事があり注意を要すると考えられた. |
索引用語 | 胃転移, 乳癌 |