セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
胃-症例3
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タイトル |
内P-207:十二指腸に陥入しBall valve症候群をきたした胃過形成性ポリープの1例
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演者 |
青松 直撥(青松記念病院・外科DELIMITER大阪市立大大学院・腫瘍外科学) |
共同演者 |
中村 雅憲(青松記念病院・外科), 長谷川 毅(青松記念病院・外科DELIMITER大阪市立大大学院・腫瘍外科学), 青松 和輝(泉大津市立病院・消化器内科), 青松 敬補(青松記念病院・外科) |
抄録 |
【症例】65歳女性【主訴】間歇的な食後の腹痛,嘔吐【現病歴】平成24年10月中旬より食後の胃痛,嘔吐を認めるようになり,以後食事量を減らしていた.その後も食後の胃痛,胃重感,嘔気,嘔吐が改善しないため当院を受診された.【検査所見】血液検査,腹部CT検査では明らかな異常は認めなかった.上部内視鏡検査にて胃前庭部大彎に長い茎を有する約2.5cmの双頭状の山IV型ポリープを認め,幽門輪を越え,十二指腸球部に陥入していた.Ball valve症候群と診断,内視鏡操作にて陥頓は解除できたが,再陥頓の可能性もあり同日緊急入院となった.【入院後経過】入院後,上部内視鏡検査を施行,Stalkに留置ステアをかけ,ポリペクトミーを施行した.病理組織検査所見は,hyper plastic gastric foveolar polypであリ,ヘリコバクターピロリ陽性であった.術後経過は良好で術後6日目に退院となった.ポリペクトミー後は悪心,心窩部痛をきたすこともなく,現在外来通院中である.【考察】胃内の腫瘍が十二指腸球部に脱出し,腹痛・嘔吐・腹部膨満をきたす病態をBall valve syndromeと呼称するが,典型的な症状を呈することは比較的まれである.今回我々はBall valve症候群をきたした胃過形成性ポリープの1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. |
索引用語 |
Ball valve症候群, BVS |