セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)胃-診断 |
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タイトル | 内P-223:当院における早期胃癌に対する深達度評価としてのEUSの有用性について |
演者 | 芳澤 社(聖隷浜松病院・消化器内科) |
共同演者 | 佐藤 嘉彦(聖隷浜松病院・消化器内科), 海野 修平(聖隷浜松病院・消化器内科), 瀧浪 将貴(聖隷浜松病院・消化器内科), 田村 智(聖隷浜松病院・消化器内科), 小林 陽介(聖隷浜松病院・消化器内科), 木全 政晴(聖隷浜松病院・消化器内科), 舘野 誠(聖隷浜松病院・消化器内科), 室久 剛(聖隷浜松病院・消化器内科), 熊岡 浩子(聖隷浜松病院・消化器内科), 清水 恵理奈(聖隷浜松病院・消化器内科), 細田 佳佐(聖隷浜松病院・消化器内科), 長澤 正通(聖隷浜松病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】早期胃癌に関しての内視鏡治療に対してESDが一般化されるようになった今日,術前の範囲診断,深達度診断がより重要となっている.当院ではESD導入時より術前精査として基本的に全例EUSを施行し,深達度診断や瘢痕・周囲血管の評価を行ってきた.当院でのESD術前のEUSを含めた深達度精査に関して有用性を検討し報告する.【方法と対象】現在当院では早期胃癌と考えられた病変に関しての精査としては,ESD・開腹手術に関わらず術前内視鏡検査として1)通常内視鏡による観察,2)拡大・NBIによる観察3)EUS観察4)AIM散布による観察5)病変周囲生検,を一連で施行し術前の深達度・範囲評価を施行している.2002年10月より2013年1月まで,当院で早期胃癌と診断してESDを施行した589例において,深達度診断としてのEUSを踏まえた術前診断の評価を検討した.【結果】EUSを踏まえた術前深達度診断とESD施行後の病理評価における正診率は501/589例(85.1%),深読み例11/589例(1.9%),浅読み例77/589例(13.0%)であった.その中でもUL合併例117/589(19.9%)における深達度正診率は有意に低く87/117 (74.3%),深読み例でのUL合併例6/11(54.5%),浅読み例でのUL合併例24/77(31.2%)はともに高率であった.また病変が31mm以上の症例の正診率58/82(70.7%)は30mm以下の症例443/507(87.4%)と比べ有意に低かった.【考察】早期胃癌での深達度診断に関しては通常観察での評価だけでなく,EUSを行うことでより深達度の精度を向上させると考えられた.ただUL合併例や,病変が広範囲な症例ではEUSの精度が低下すると考えられ,通常観察の評価も踏まえた総合的な判断が必要となると考えられた. |
索引用語 | EUS, ESD |