セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-診断

タイトル 内P-224:

胃Blue LASER Imaging(BLI)拡大内視鏡画像コンピュータ解析による良悪性鑑別の試み

演者 宮木 理恵(広島大・消化器・代謝内科)
共同演者 吉田 成人(広島大・内視鏡診療科), 田中 信治(広島大・内視鏡診療科), 小南 陽子(広島大・消化器・代謝内科), 佐野村 洋次(広島大・内視鏡診療科), 松尾 泰治(広島大・内視鏡診療科), 岡 志郎(広島大・内視鏡診療科), B. Raytchev(広島大大学院・工学研究科), 玉木 徹(広島大大学院・工学研究科), 小出 哲士(広島大ナノデバイス・バイオ融合科学研究所), 金田 和文(広島大大学院・工学研究科), 茶山 一彰(広島大・消化器・代謝内科)
抄録 【目的】Blue LASER Imaging(BLI)は狭帯域光観察用レーザー光と白色用レーザー光をバランスよく配分することで,微小血管や粘膜表面微細構造をコントラストと明るさの両立を実現しながら表示する機能である.我々は以前より,拡大内視鏡画像の定量的な数値を医師に提示する検討を行っており,今回,BLIを用いた胃拡大内視鏡画像に対して定量化を行い,良悪性の鑑別を試みた.【方法】対象は2011年8月から2012年11月までに,当診療科にて同一条件でBLIを用いた胃拡大内視鏡観察を行った後,内視鏡的または外科的に切除を行い病理組織診断が得られた早期胃癌100症例(胃癌部100画像,周囲粘膜部100画像)および生検組織にて良性と診断された10mm以下の平坦・陥凹発赤病変部40画像で,学習用画像として胃癌部534画像,周囲粘膜部425画像を用いた.方法はBLI-brightモードにて拡大内視鏡観察を行い,記録した画像から解析対象領域を選択した.Bag-of-Featuresの枠組みを基に特徴量にdense SIFT(Scale Invariant Feature Transform),識別器にSVM(Support Vector Machine)を用いて,癌部,周囲粘膜部,発赤部のSVM output valueを求め定量化を行った.【成績】各画像のSVM output valueは周囲粘膜画像0.442±0.294,発赤病変画像0.503±0.324,癌画像0.756±0.219であった.周囲粘膜画像と癌画像間には有意差を認めた(P=1.642×10-14).発赤画像と周囲粘膜画像間には有意差を認めず(P=0.2324),癌画像間には有意差を認めた(P=1.156×10-6).【結論】BLIを用いた胃拡大内視鏡画像に対するBag-of-Featuresによる定量化は,早期胃癌の鑑別に有用であることが示唆された.
索引用語 IEE, BLI