セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-多発癌

タイトル 内P-240:

6病変を有する同時性多発早期胃癌の1例

演者 猪瀬 悟史(柏厚生総合病院・外科)
共同演者 諏訪 達志(柏厚生総合病院・外科), 苅込 和裕(柏厚生総合病院・外科), 十束 英志(柏厚生総合病院・外科), 中村 直和(柏厚生総合病院・外科), 岡田 慶吾(柏厚生総合病院・外科), 北村 謙太(柏厚生総合病院・外科), 松村 知憲(柏厚生総合病院・外科)
抄録 症例は72歳,女性.心窩部痛を主訴に当院受診し,胆石性膵炎の診断で入院した.スクリーニング目的に上部消化管内視鏡検査を施行したところ,体中部小弯に0-IIc病変,前庭部前壁に0-IIa病変,前庭部後壁に0-IIc病変を2カ所認め,生検ではいずれもtub1の診断であった.腹部造影CT検査では明らかなリンパ節転移や遠隔転移は認めなかった.治療法に関しては,同時性多発胃癌であることと,胃粘膜の萎縮性変化が強く肉眼診断された病巣以外に微小副癌病巣が存在する可能性を考慮し,腹腔鏡補助下幽門側胃切除術,胆嚢摘出術を施行した.切除標本の全割切出しによる病理組織学的所見では,上記の病変以外に前庭部前壁に微小な0-IIb病変,前庭部後壁に0-IIa病変を認め,6病変ともtub1,pT1a(M)であった.リンパ節転移や脈管侵襲は認めず,fStageIAであった.術後8か月無再発経過中である.6病変を有する同時性多発早期胃癌の報告は比較的稀であり,文献的考察を加え報告する.
索引用語 同時性多発胃癌, 上部消化管内視鏡