セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

胃-鎮静2

タイトル 内P-251:

プロポフォール投与下内視鏡検査で生じる不随意運動の検討

演者 梅原 康湖(近畿大堺病院・消化器内科)
共同演者 河野 匡志(近畿大堺病院・消化器内科), 丸山 康典(近畿大堺病院・消化器内科), 松本 望(近畿大堺病院・消化器内科), 高場 雄久(近畿大堺病院・消化器内科), 奥村 直己(近畿大堺病院・消化器内科), 谷池 聡子(近畿大堺病院・消化器内科), 冨田 崇文(近畿大堺病院・消化器内科), 森村 正嗣(近畿大堺病院・消化器内科), 山田 哲(近畿大堺病院・消化器内科), 米田 円(近畿大堺病院・消化器内科), 辻 直子(近畿大堺病院・消化器内科), 工藤 正俊(近畿大・消化器内科)
抄録 【目的】プロポフォール(Pro)による不随意運動の報告は少なく,添付文章にも示されていない.当院内視鏡検査では上部約14000件,下部約3000件にProを使用してきた.検査中に不随意運動の出現をしばしば認めたため,出現傾向を検討し今後のPro投与下内視鏡検査に役立てる.【方法】2012年11月~2013年2月の外来GSを受けたASA2以下の患者67人で不随意運動が出現した患者は31人であった(46.2%).1,患者背景,2,Pro投与量(全例体重×0.8mgで導入,体動で10~20mg間欠追加投与),3,バイタルサインの変動,4,記憶,5,不随意運動の種類,6,検査後の影響について検討した.【成績】1,不随意運動は飲酒患者に出現しやすく(P=0.025)睡眠薬・精神安定剤内服患者で出現しにくかった(P=0.001).2,出現した群のPro総投与量は平均1.11mg/体重,Pro追加投与回数は平均2.3回で,出現しない群(Pro総投与量は平均1.05mg/体重,Pro追加投与回数は平均1.96回)に比べてやや多いが有意差はなかった.3,バイタルサインの変動に有意差はなかったが,出現した群ではやや心拍数が促拍する傾向であった.4,両群とも検査中の記憶はないと答えた方が多く,有意差はなかった.5,不随意運動の種類は口ジスキネジア,丸薬丸め運動,手足のミオクローヌス,手足の振戦で片方または両方さらに重複して出現などさまざまであった.6,不随意運動は全例検査終了時には消失し,検査後には出現しなかった.【結論】Pro投与により不随意運動が出現するがそれによる有害事象は認めなかった.飲酒患者は麻酔が効きにくく,睡眠薬・精神安定剤内服患者は麻酔が効きやすいことより(他ポスターで発表),不随意運動は麻酔が効きにくい患者に出現しやすいと考えられた.
索引用語 プロポフォール, 麻酔下内視鏡検査