セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)十二指腸-腫瘍 |
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タイトル | 内P-259:内視鏡的切除術を施行した陥凹型十二指腸腫瘍の2例 |
演者 | 松坂 浩史(原三信病院・消化器科) |
共同演者 | 中村 典資(原三信病院・消化器科), 兼城 三由紀(原三信病院・消化器科), 中野 佳余子(原三信病院・消化器科), 府川 恭子(原三信病院・消化器科), 西嶋 健一(原三信病院・消化器科), 山田 隆史(原三信病院・消化器科), 茶圓 智人(原三信病院・消化器科), 野口 賢一(原三信病院・消化器科), 永瀬 章二(原三信病院・消化器科), 千々岩 芳春(原三信病院・消化器科), 河野 眞司(原三信病院・臨床病理部) |
抄録 | 十二指腸陥凹型腫瘍に対する内視鏡的切除術は,局注効果の持続が不良で筋層が薄く,胆汁,膵液の暴露による遅発性穿孔,出血のリスクも高いとされ,難易度が高い手技である.今回我々は十二指腸の陥凹型腫瘍に対し内視鏡的切除術を施行した2例を経験した.症例を呈示し,若干の文献的考察を加え報告する. 症例1:70歳,女性.Vater乳頭口側に存在する径12×10mmのIIc+IIa型病変で粘膜内病変と考えられた. FlushKnife-BT 1.5mmを用い全周性に周囲粘膜を切開し,スネアで切除した.切除直後に動脈性出血を認め,Coagrasper(Soft凝固mode)での止血処置を要し,創閉鎖を試みるも強い蠕動など条件が悪くなり,断念した.翌日にも活動性の出血を認め内視鏡的止血術を要し,PPI,蛋白分解酵素阻害剤などの投与を継続した.術後7日目にガストログラフィンによる上部消化管造影検査で消化管外への漏出像がないことを確認し,8日目から食事を開始したところ,10日目に発熱,右腰背部痛が出現し,CTで後腹膜腔への遅発性穿孔を指摘された.絶食,輸液管理,抗生剤投与,経鼻胃管挿入での保存的加療を行い,21日目切除後の潰瘍がほぼ瘢痕化している事を確認し,22日目から食事を再開したが,採血上の炎症所見,CTでの後腹膜膿瘍の所見は遷延し,抗生剤を変更しながら加療を継続,31日目に軽快退院となった.切除標本の病理診断は高分化腺癌であり粘膜内病変,断端陰性での根治的加療であった. 症例2:76歳,女性.Vater乳頭肛門側に径5×4mmのIIc型病変を認め,粘膜内に留まる腫瘍性病変と考えられた.局注後SnareMaster 10mmを用いEMRを施行,clipで創を閉鎖した.術後4日目から食事を開始し,以後経過著変なく8日目に退院となった.切除標本の病理診断は高分化腺癌であり粘膜内病変,断端陰性での根治的加療であった. |
索引用語 | 十二指腸, 内視鏡的切除術 |