セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

十二指腸-症例その他

タイトル 内P-273:

皮膚悪性黒色腫の胃十二指腸転移の一例

演者 平本 秀二(三菱京都病院・腫瘍内科)
共同演者 菊池 綾子(三菱京都病院・腫瘍内科), 吉岡 亮(三菱京都病院・腫瘍内科), 田中 淳也(三菱京都病院・消化器病センター消化器内科), 杉本 英光(三菱京都病院・消化器病センター消化器内科), 中島 沙恵子(京都大附属病院・皮膚科)
抄録 【症例】76歳女性,2012年10月左鼠径部リンパ節腫瘤を自覚し近医受診,下肢MRIで左大腿骨頚部の転移性骨腫瘍と左鼠径部リンパ節腫大を指摘されたため当科紹介となった.診察時左鼠径部リンパ節径30mm大を触知するが胸腹部に異常所見を認めなかった.PET-CT,胸腹部CTでは縦隔,腹腔内,骨盤部,及び鼠径部にリンパ節転移所見及び多発肝転移,左大腿骨転移所見を認めた.当初原発不明がんとして精査していた.上部消化管内視鏡検査では胃体中部後壁と十二指腸球後部に黒色色素沈着を有する5mm大の類円形扁平隆起性病変を認めた.同部位より生検した病理組織所見でHE染色では大型多型巨細胞を含み胞体内に褐色色素を有する大小不揃いの細胞を認めた.また免疫染色ではS-100,HMB45ともに陽性で悪性黒色腫と診断した.これらの所見は十二指腸からの生検でも同様で,その後の診察で左足外側に10mm径の黒色調易出血性病変を認め原発と考えられた.【考察】悪性黒色腫はメラノサイトから発生し,早期に血行性転移やリンパ行性転移をきたしやすい.消化管転移を来した症例は外科的切除が不可能などほど進行している例がほとんどであり予後1.4-2.9ヶ月とされ極めて不良である.転移性悪性黒色腫の標準化学療法は長らくダカルバジンを中心に施行されていたが,近年では分子標的薬が開発され海外では有意に生存期間延長効果を証明されており予後改善に期待がかかっている.本症例は上部消化管内視鏡検査を契機に診断された転移性悪性黒色腫であり,生前に消化管転移を認める症例は稀で胃十二指腸転移を同時に認めたとする症例は貴重であると思われ文献的考察を加えて報告する.
索引用語 悪性黒色腫, 転移性