セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

小腸-腫瘍

タイトル 内P-277:

当院にて小腸ダブルバルーン内視鏡にて診断された悪性リンパ腫8例の検討

演者 小澤 広(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科))
共同演者 黒河 聖(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 西園 一郎(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 菊池 仁(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 道上 篤(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 寺門 洋平(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 鈴木 肇(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 乙黒 雄平(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 西岡 均(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 萩原 武(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 前田 聡(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科)), 今村 哲理(札幌厚生病院・1消化器科(胃腸科))
抄録 【背景】小腸ダブルバルーン内視鏡の登場により,小腸疾患の診断は急速に進歩しているが,今回,我々は,当院にて小腸ダブルバルーン内視鏡を使って診断された小腸悪性リンパ腫8例を経験したので報告する.【目的】小腸ダブルバルーン内視鏡にて診断された悪性リンパ腫についての分類,進行度,治療,経過について検討した.【対象】2005年1月より2013年3月まで当院にてダブルバルーンにて悪性リンパ腫として診断された8例.男性6例,女性2例.平均年齢65.0歳(47-83歳).平均観察期間30.8カ月(4-90カ月)【結果】Follicular lymphoma 5例,Diffuse Large B-cell Lymphoma(DLBCL) 3例.Follicular lymphoma :平均観察期間 37.4ヶ月(4-90ヶ月)治療 経過観察,R-CHOP他.転帰CR 3例,PR 1例,NC 1例.全員生存中. DLBCL:平均観察期間19.7ヶ月(8-34カ月).治療 R-CHOP他 転帰 SD2例 NC1 例 1名生存.【症例】53歳 男性.主訴は特記事項なし.検診にて十二指腸に集簇性の白色顆粒状隆起あり.生検病理組織の免疫染色検査にて,CD20(+),CD10(+),bcl-10(+),bcl-6(+)であり,follicular lymphomaと診断.小腸ダブルバルーン内視鏡にて,空腸,回腸にも同様の白色顆粒状隆起の集簇が散在した.周囲リンパ節,多臓器への転移なし.R-CHOP 3コースを含む計6コースを施行.その後,内視鏡的には顆粒状隆起は平坦化,生検でも,腫瘍細胞認めず,現在6年6カ月経過観察中.【まとめ】小腸における悪性リンパ腫の診断,特に初期のfollicular lymphomaの診断,効果判定において,ダブルバルーン内視鏡は有用であると考えられた.【結語】当院にて小腸ダブルバルーン内視鏡を使い,診断,経過観察を行っている小腸悪性リンパ腫8例を文献学的に検討し,報告する.
索引用語 悪性リンパ腫, 小腸ダブルバルーン