セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

小腸-カプセル内視鏡1

タイトル 内P-298:

パテンシーカプセルが有用であったカプセル内視鏡で発見された多発性狭窄を伴う小腸病変の1例

演者 中路 幸之助(中江病院・内科)
共同演者 藤田 篤代(中江病院・内科), 熊本 光孝(中江病院・内科), 神津 知永(中江病院・内科), 加藤 寛正(中江病院・内科), 松山 健次(中江病院・内科), 巽 陽一(中江病院・内科), 大林 倫子(中江病院・内科), 淀澤 美樹子(中江病院・内科), 清水 達也(中江病院・外科), 中江 聡(中江病院・外科), 中江 遵義(中江病院・内科)
抄録 【症例】75歳,男性.【主訴】便秘.【既往歴】73歳,74歳 小腸イレウス(保存的加療).近医で精神安定剤及び大建中湯,下剤内服.腹部の手術歴はない.【現病歴】2013年1月下旬に便秘・腹部膨満感にて来院.腹部CTでは宿便はあったが,明らかなイレウスの徴候はなかった.繰り返し小腸イレウスをくりかえしており,小腸病変を考えられカプセル内視鏡検査を考えたが,小腸の狭窄病変の存在が懸念された.そのためパテンシーカプセルをあらかじめ施行した.開通性が承認され,5日後に直接カプセル内視鏡検査を施行した.カプセルは翌日に排泄が確認された.カプセル内視鏡検査所見で,空腸に多発性の潰瘍を伴う狭窄病変を認めた.そのためひき続き経口的ダブルバルーン内視鏡検査を施行し,同病変が確認された.生検所見では非特異的炎症所見で,肉芽腫,悪性細胞は認められず抗酸菌培養は陰性であった.非特異的小腸潰瘍症として経過を観察している.【結論】パテンシーカプセルにより本症例の様に,多発性狭窄を有する症例でも開通性が承認されれば,カプセル内視鏡に施行可能であり,パテンシーカプセルは有用な手段と考えられた.
索引用語 パテンシーカプセル, カプセル内視鏡