セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)小腸-カプセル内視鏡1 |
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タイトル | 内P-299:当院におけるパテンシーカプセル内視鏡の使用経験 |
演者 | 河野 友彰(兵庫医大・内科(下部消化管科)) |
共同演者 | 飯室 正樹(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 樋田 信幸(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 佐藤 寿行(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 小川 智広(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 野上 晃司(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 河合 幹夫(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 上小鶴 孝二(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 戸澤 勝之(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 横山 陽子(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 應田 義雄(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 中村 志郎(兵庫医大・内科(下部消化管科)), 三輪 洋人(兵庫医大・内科(上部消化管科)) |
抄録 | 【はじめに】従来のカプセル内視鏡の適応は,診断確定済みのクローン病(CD)や消化管の閉塞,狭窄,瘻孔が既知又は疑われる患者は禁忌であったが,2012年7月より小腸の開通性を評価するパテンシーカプセル(Patency Capsule:PC)が我が国で使用可能となり,カプセル内視鏡(CE)の適応も「小腸疾患が既知又は疑われる患者」に拡大となった.保険適応となってまだ間もないため少数例ではあるが当院でのPC使用経験を報告する.【方法】2012年7月~2013年2月末までにPC施行28例について検討した.疾患別ではCD確定診断例16例,CD疑い3例,UC2例,ベーチェット病3例,腸閉塞2例,悪性リンパ腫1例,重症筋無力症1例であった.【結果】嚥下困難1例を除く27例で,合併症なく全例施行可能であった.PC排出を33時間以内に変形なく肉眼的に確認できた例は8例(29.6%)であった.そのうち小腸ストマ症例は5例,また肉眼的に確認できた症例では全例問題なくCE施行可能であった.48時間後に変形なくPC排出がありCEを施行した症例では滞留はなかったが,86時間後にCE排出を認める局所通過異常(RTA)があった.PC排出なく腹部Xpで大腸に到達を確認できた例は8例,非到達例は8例であった.Xpでは大腸到達確認が難渋し,CTで確認した例は2例.Xpで大腸到達確認した症例のうち1例はCE施行後滞留認め,小腸ダブルバルーン内視鏡での回収となった.CEや小腸造影等の精査で小腸狭窄病変を認めなかった絶食中の症例は9例であり,そのうち7例は時間内にPC排出を認めなかった.【まとめ】PC内服後33時間以降に形に問題なく排出があった場合,CEは施行可能かもしれないが,RTAとなる可能性がある.Xpでの小腸開通性の判定は困難な場合がある.小腸狭窄病変がなく,PCの排出を認めない症例は,絶食中の患者に多い傾向であった. |
索引用語 | パテンシーカプセル, カプセル内視鏡 |