セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)小腸-カプセル内視鏡1 |
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タイトル | 内P-301:当院におけるクローン病患者に対するパテンシーカプセルの使用経験 |
演者 | 今川 宏樹(尾道総合病院・消化器内科) |
共同演者 | 福本 晃(尾道総合病院・消化器内科), 寺岡 雄吏(尾道総合病院・消化器内科), 天野 美緒(尾道総合病院・消化器内科), 飯星 知博(尾道総合病院・消化器内科), 小野川 靖二(尾道総合病院・消化器内科), 平野 巨通(尾道総合病院・消化器内科), 花田 敬士(尾道総合病院・消化器内科), 天野 始(尾道総合病院・消化器内科), 日野 文明(尾道総合病院・消化器内科) |
抄録 | 【背景】カプセル内視鏡検査 (CE)前に消化管の開通性を評価するための崩壊性カプセルとして,PillCam パテンシーカプセルが保険認可され,PillCam SB2 plusカプセルを使用することで小腸疾患が既知または疑われる患者すべてが保険適応となった.当院でもH24年7月よりパテンシーカプセルを導入している.【目的】当院で行ったパテンシーカプセルを検討し,その有用性を明らかにする.【対象と方法】対象は当院で小腸病変を疑ってパテンシーカプセルを施行したクローン病患者7例(男性6例,女性1例,平均年齢43.3±15.9歳,Crohn’s Disease Activity Index(CDAI)平均101.±78.8点)を対象とした.それらの症例で小腸の開通性の有無を他検査の所見の有無,CDAI score,CE所見で検討した.【結果】小腸の開通性が証明できたのは7例中5例であり,全例直近の画像検査では小腸の狭窄は認めていなかった.小腸の開通性が証明できなかった症例はCTで回腸末端壁肥厚を認めたもの,大腸内視鏡検査で回腸末端に瘢痕を認めた2例であった.CDAIは開通性の証明できた5例は平均107.2点,証明できなかった2例は平均86点であった.小腸の開通性を証明できた5例のうち,検査を拒否された1例を除く4例で引き続いてCEを施行し,4例とも全小腸観察が可能であった.そのうち2例に小腸内にactiveな潰瘍性病変を認めた.【まとめ】クローン病は自覚症状が落ち着いていても小腸病変が存在する可能性があり,CEは有用なmodalityと考えられた.その前段階としてパテンシーカプセルは小腸の開通性評価に有用であると考えられた. |
索引用語 | パテンシーカプセル, カプセル内視鏡 |