セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

小腸-カプセル内視鏡2

タイトル 内P-306:

クローン病小腸病変 -X線検査とカプセル内視鏡検査の比較-

演者 松嶋 祐(福岡大筑紫病院・消化器内科)
共同演者 大門 裕貴(福岡大筑紫病院・消化器内科), 矢野 豊(福岡大筑紫病院・消化器内科), 佐藤 祐邦(福岡大筑紫病院・消化器内科), 金城 健(福岡大筑紫病院・消化器内科), 平井 郁仁(福岡大筑紫病院・消化器内科), 松井 敏幸(福岡大筑紫病院・消化器内科)
抄録 【背景】従来CD小腸病変の診断法としてはX線検査がGold standardである.2012年7月より全小腸疾患に対してカプセル内視鏡検査(以下CE)が保険収載となり,CD小腸病変に対する検査法の一つとなった.【目的】当院でのCD小腸病変に対するX線検査,CEの検査所見を比較し,現状を明らかにする.【対象】2007年9月~2013年3月の期間に当院でCEを施行され,最終的にCDと確定診断された32例のうち,X線検査と比較可能であった22例とした.対象の内訳は男女比14:8,平均年齢30.3±13.2歳,病型は小腸型4例,小腸大腸型5例,大腸型9例,アフタ型4例,検査目的は小腸病変の検索18例,経過観察4例,X線検査とCEの平均検査間隔期間18.8±22.4日であった.【方法】X線検査とCEそれぞれの検査所見を,主要所見(縦走潰瘍,敷石像)と副所見(アフタ,びらん,小潰瘍)に分類し所見描出率を比較した.【結果】有所見率はX線検査59.1%に対してCE81.8%であった.主要所見描出率はX線検査40.9%に対してCE22.7%であった.副所見描出率はX線検査45.6%に対してCE81.8%であった.【考察】CEでは主要所見の非描出例もあり,現状ではCD小腸病変の診断法としては注意が必要であると思われる.しかし,CEはX線検査と比較して有所見率,副所見の描出率が高く,今後CDの早期診断能の向上に寄与する可能性がある.
索引用語 クローン病, カプセル内視鏡