セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

小腸-カプセル内視鏡2

タイトル 内P-308:

当院におけるPatency Capsuleの検討

演者 柳澤 秀之(帯広厚生病院・消化器科)
共同演者 松本 隆祐(帯広厚生病院・消化器科), 深谷 進司(帯広厚生病院・消化器科), 吉田 晃(帯広厚生病院・消化器科), 中島 淳太(帯広厚生病院・消化器科), 秋川 和聖(帯広厚生病院・消化器科)
抄録 【背景・目的】 クローン病等,狭窄を形成する小腸病変の検査には,小腸造影やバルーン小腸内視鏡検査(DBE)を必要としていた.Patency Capsule(PPC)が保険適応となり,開通性を評価することで,カプセル内視鏡検査(VCE)の適応が拡大された.今回,当院で施行されたPPCについて評価,検討した.【方法】2012年 8月から2013年3月までVCEを前提に施行したPPC31症例について,背景疾患,目的,開通性評価,有害事象等ついて検討した.【結果】背景疾患は31例中,クローン病(CD)もしくはCD疑いが26例だった.VCEの検査目的として,CD症例26例中,7例は新規診断目的だった.CD以外については,小腸疾患検索目的だった. 1例はPPCを内服できず,30例で評価を行った.開通性確認方法は,目視15例,X-P11例,X-Pの後CT施行が4例だった. 開通性評価で,24例は開通有と評価,6例は非開通と評価し,非開通例では,他のモダリティーで狭窄が確認された.開通性有りと評価した24例中,16例は30時間以内に目視,X-pもしくはCTで確認,1例は44時間で排出,2例は,X-pで体外排出を確認した.PPC施行時に発熱・腹痛が2例で認められた.開通性有りと評価しVCEを施行した24例のうち1例で停留した.【考察】PPCで開通性有りと評価された症例で,VCEで1例を除き停留なく対応できた.X-Pで開通評価した症例のうち,X-Pのみで評価できず,CTを必要とする症例があり,X-Pでの評価を再検討する必要性があると考えられた.【結語】PPCは,開通性の評価に有効と考えられた.PPC未排出の場合,X-Pでの評価に慎重を要すると考えられた.
索引用語 カプセル内視鏡, パテンシーカプセル