セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)大腸-NET |
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タイトル | 内P-335:直腸カルチノイドに対するESDの有用性-Osaka Gut Forum多施設共同研究 |
演者 | 井上 拓也(Osaka Gut Forum Group) |
共同演者 | 西田 勉(Osaka Gut Forum Group), 山本 克己(Osaka Gut Forum Group), 石原 立(Osaka Gut Forum Group), 道田 知樹(Osaka Gut Forum Group), 増田 栄治(Osaka Gut Forum Group), 安永 祐一(Osaka Gut Forum Group), 林 英二郎(Osaka Gut Forum Group), 土井 喜宣(Osaka Gut Forum Group), 鈴木 都男(Osaka Gut Forum Group), 小川 弘之(Osaka Gut Forum Group), 中村 恵里子(Osaka Gut Forum Group), 小森 真人(Osaka Gut Forum Group), 厨子 真一郎(Osaka Gut Forum Group), 萩原 秀紀(Osaka Gut Forum Group), 辻 晋吾(Osaka Gut Forum Group), 荻山 秀治(Osaka Gut Forum Group), 飯島 英樹(Osaka Gut Forum Group), 辻井 正彦(Osaka Gut Forum Group), 竹原 徹郎(Osaka Gut Forum Group) |
抄録 | 【背景】10mm以下の直腸カルチノイドは転移のリスクが少なく,内視鏡治療の適応と考えられている.直腸カルチノイドに対するESDの有用性は専門施設から報告されてきているが,一般病院を主体とした多施設での治療成績はほとんどない. 【目的】一般病院における直腸カルチノイドに対するESDの有用性を検討する. 【方法】Osaka Gut Forum (OGF) 参加16施設において,2003年1月以降の直腸カルチノイド内視鏡治療症例について後ろ向きに検討した.病理学的に切除断端陰性が確認された (切除断端陽性,断端不明でない) 場合を完全一括切除 (CR)と定義し,conventional EMR (以後EMR)とESDのCR割合,断端陽性割合,偶発症率を比較した. 【成績】117例に内視鏡治療が行われ,検体内に病変を認めなかった2例を除く115例について検討した.患者の年齢中央値は62 (27-85) 歳,男性62.6%であった.病変は84.3%が下部直腸に存在し,腫瘍径中央値は5 (3-13) mm,8例 (7.0%)に潰瘍形成を認めた.治療法はEMR 43例,Strip biopsy法 14例,Cap法7例,ESD 51例であった.EMR群,ESD群の平均腫瘍径は5.2±1.7,6.5±2.0 mmで有意差を認めた(p=0.002).CR割合はEMR群 72.1%,ESD群 80.4% (p=0.592)と有意差を認めなかったが,断端陽性割合は有意にESD群で低かった (22.7% vs. 5.9%, p=0.039).5mm以下の病変では断端陽性はEMR群で18.5%に見られたのに対し,ESD群では1例も見られなかった (p=0.028).EMR群で後出血1例,ESD群で術中穿孔,後出血を各1例ずつ認めた.6ヵ月以上経過を追えた88例に局所再発,遠隔転移は見られなかった[フォローアップ期間中央値 24.5 (6-108)ヶ月]. 【結論】直腸カルチノイドに対するESDは切除断端陽性を回避できる点において有用で,5mm以下の小病変においてもESDによる切除が勧められる. |
索引用語 | 直腸カルチノイド, ESD |