セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)大腸-検診 |
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タイトル | 内P-342:大腸癌術後の下部消化管内視鏡サーベイランスにおける病変発見率の検討 |
演者 | 合志 健一(国立がん研究センター東病院・大腸外科) |
共同演者 | 池松 弘朗(国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科), 伊藤 雅昭(国立がん研究センター東病院・大腸外科), 加藤 知爾(国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科), 大瀬良 省三(国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科), 鳩貝 健(国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科), 森本 浩之(国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科), 小田柿 智之(国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科), 大野 康寛(国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科), 矢野 友規(国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科), 齊藤 典男(国立がん研究センター東病院・大腸外科), 金子 和弘(国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科) |
抄録 | 【背景・目的】大腸癌治療ガイドラインでは,術後の下部消化管内視鏡検査(CF)は,3年間毎年行うことが目安とされているが,未だコンセンサスは得られていない.当院における術後CFサーベイランスでの病変発見率を検討した.【対象・方法】対象は2007年1~12月の大腸癌手術症例108例中,術前・術後1年に全大腸内視鏡検査(TCF)を行った93例.これを術前ポリープあり(P群:54例)となし(N群:39例)で分け,以下について検討した.(1)術後1年のポリープとIndex Lesion(IL:10mm以上のポリープ,高度腺腫,癌)の有無,(2)術後1年のポリープの有無に分け,5年までのポリープとILの有無【成績】患者背景は以下の通りであった:平均年齢62.8才,男性:女性=56:37,原発巣V/C/A/T/D/S/Rs/Ra/Rb=1/6/8/6/4/24/14/12/18,Stage 0/I/II/IIIa/IIIb=1/36/28/22/6.(1)術後1年のポリープはP群:N群=17(31%):11(28%),ILはP群:N群=5/17(29%):2/11(18%)で有意差は認めなかった.1例で吻合部再発を認めた.(2)術後5年のP群ポリープ;1年後ポリープあり:なし=4/17(24%):6/37(16%).ILは1年後ポリープあり:なし=2/4(50%):1/6(17%).N群ポリープ;1年後ポリープあり:なし=5/11(45%):4/28(14%).ILは1年後ポリープあり:なし=1/5(20%):1/4(25%).いずれも有意差はなかったが,1年後ポリープを認めた群では,その後のポリープ発生頻度が高い傾向にあった.その後の吻合部再発は認めず,ILは全12例で内視鏡的に根治可能であった.【結論】術前ポリープの有無に関係なく,また吻合部再発の観点からも術後1年のCFは欠かせない.術後1年でポリープを認めた群では,その後のポリープ・IL発生の可能性が高く,術後1年の検査結果で,その後の検査間隔を決定できる可能性があることが示唆された. |
索引用語 | 大腸癌術後, 下部消化管内視鏡検査 |