セッション情報 |
ポスターセッション(消化器内視鏡学会)
大腸-ESD4
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タイトル |
内P-368:治療成績から大腸LSTに対する内視鏡治療方針
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演者 |
豊嶋 直也(昭和大横浜市北部病院・消化器センター) |
共同演者 |
工藤 進英(昭和大横浜市北部病院・消化器センター), 林 武雅(昭和大横浜市北部病院・消化器センター), 須藤 晃佑(昭和大横浜市北部病院・消化器センター), 石垣 智之(昭和大横浜市北部病院・消化器センター), 矢川 裕介(昭和大横浜市北部病院・消化器センター), 前田 康晴(昭和大横浜市北部病院・消化器センター), 及川 裕将(昭和大横浜市北部病院・消化器センター), 和田 祥城(昭和大横浜市北部病院・消化器センター), 若村 邦彦(昭和大横浜市北部病院・消化器センター), 宮地 英行(昭和大横浜市北部病院・消化器センター), 山村 冬彦(昭和大横浜市北部病院・消化器センター) |
抄録 |
【目的】大腸ESDが保険収載され,適応は『最大径が2cmから5cmの早期癌又は腺腫』となったが,大腸腫瘍の多くはEMRで根治可能な病変である.また,大腸ESDは術中穿孔等の合併症が問題となる.当院におけるESDとEMRの治療成績から大腸ESDの適応を検討した.【方法】2001年4月から2012年6月までに当院で内視鏡的切除を施行され病理学的評価可能であった20mm以上のLST983病変を対象とした.治療法別(EMR,EPMR,ESD)に治療成績(一括切除率・偶発症・遺残再発)を各因子(亜分類,部位,腫瘍径)に分けて比較検討した.【結果】対象960病変の治療内訳はEMR/EPMRが180/443病変,ESDが360病変であった.完全一括切除率はEMR34.5%(180/623),ESD95.2%(259/360)であった.遺残再発率はEMR/EPMRは15.4%(96/623)でESD 0.3%(1/360)であった.偶発症は,後出血がEMR/EPMR 2.7%(17/623)/ESD 1.9%(7/360),穿孔はEMR/EPMR 1.4%(9/623)/ESD 2.2%(8/360)であったがともに有意差を認めなかった.治療成績はESDでは亜分類,腫瘍径,部位に影響されなかった.一方,EMR/EPMRはLST-NGと比較しLST-Gで後出血率(3.5%/1.3%)が高く,腫瘍径が大きくなると再発率(50mm以上 48.8%)が高くなる結果となった.部位では盲腸で合併症率(後出血率5.9%,穿孔率3.9%)が高くなり,また,再発率(58.8%)が高くなる結果であった.直腸も,後出血率が8.7%(6/87)で高率であり,遺残再発率も11.5%(18/185)と高率であった.LSTの部位別の特徴として盲腸,直腸ともに平均腫瘍径が他部位と比較し10mm以上大きく,また,直腸病変のSM癌率が他部位と比較し高いことが影響していると考えられた.【結論】大腸ESDは最終目標を遺残再発予防のための一括切除とすると多くの病変が適応となるが,浸潤癌の治療を目的とすれば適応病変はかなり限られる.安易にESDを選択するのではなく,拡大内視鏡診断,肉眼型,部位,を考慮し,決定するべきである. |
索引用語 |
大腸ESD, 大腸LST |