セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-手術

タイトル 内P-386:

大腸内視鏡検査後に急性虫垂炎を発症した1例

演者 栗山 宗彰(倉敷市立児島市民病院)
共同演者
抄録 症例は83歳男性.喘息,高血圧にて通院中で,大腸癌が心配とのことで大腸内視鏡検査を施行した.盲腸に8mm,6mmのポリープを認め切除,その時の虫垂開口部は特記事項なし,同日入院となり,翌日問題なく退院となった.退院日の夕方頃より腹満感を認め,退院日の翌日より腹満増強,下腹部痛を認め同日夜に救急受診した.右下腹部に圧痛と軽度の筋性防御を認め,ポリープ切除後合併症を疑い腹部CTを施行したところ,ポリープ切除後の部位は特に異常なく,虫垂根部側に糞石を認め,先端部が腫大,周囲脂肪組織に軽度の毛羽立ちと濃度の上昇を認め,また,採血上白血球が10200/μlと上昇し急性虫垂炎と診断した.本人の希望もあり外科的手術はせずに抗生剤により保存的に加療し軽快した.下剤や洗浄剤の投与および検査時の送気等により便塊を虫垂根部に押し込み虫垂炎を誘発した可能性が高いと考えられた.大腸内視鏡検査後に急性虫垂炎を発症した症例は比較的まれであり,文献的考察を加えて報告する.
索引用語 大腸内視鏡検査, 虫垂炎