セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)大腸-ステント1 |
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タイトル | 内P-388:悪性腫瘍による高度大腸狭窄に対し,経肛門的イレウスチューブ挿入を行った68症例の検討 |
演者 | 角田 力(高槻病院・消化器内科) |
共同演者 | 田中 雄志(高槻病院・消化器内科), 中野 遼太(高槻病院・消化器内科), 門田 智裕(高槻病院・消化器内科), 徳山 長裕(高槻病院・消化器内科), 山中 広大(高槻病院・消化器内科), 松本 尊彰(高槻病院・消化器内科), 小川 浩史(高槻病院・消化器内科), 北見 元哉(高槻病院・消化器内科), 石村 恵美(高槻病院・消化器内科), 志柿 泰弘(高槻病院・消化器内科), 中島 英信(高槻病院・消化器内科), 中田 秀史(高槻病院・消化器内科), 大須賀 達也(高槻病院・消化器内科), 平野 誠一(高槻病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】当院では悪性腫瘍による高度大腸狭窄に対して,可能な限り経肛門的イレウスチューブを用いて減圧をはかり,待機的に手術加療を行う方針としているが,経肛門的イレウスチューブ挿入・留置に伴う合併症も少なくなく,当院での成績を報告し,その有用性と問題点を検討した.【方法】2007年4月から2012年6月に経験した悪性腫瘍による高度大腸狭窄に対して経肛門的イレウスチューブ挿入にて減圧を試みた68例を対象とした.平均年齢は71.2±11.3歳で,性別は男性29例,女性39例であった.狭窄部位は直腸が14例,S状結腸が42例,下行結腸が5例,横行結腸が7例であった.原因疾患は大腸癌64例,胃癌1例,膵癌1例,泌尿器科癌1例,婦人科癌1例であった.【成績】イレウスチューブは横行結腸狭窄2例を除いて挿入可能で,留置したイレウスチューブの平均留置期間は11.3日であった.腸閉塞症状のあった44例のうち,イレウスチューブ挿入が可能であった42例中40例において症状改善が得られた.62例に手術加療が行われ,一期的手術31例,永久人工肛門31例であった.このうち,挿入できなかった2例と穿孔・穿通のあった4例に緊急手術が行われた.緊急手術が行われた4例の内訳としてはチューブ挿入時の穿孔が2例,手術待機中のチューブ先端による穿孔が1例,手術待機中の腫瘍部穿通が1例であった.【結論】悪性腫瘍による高度大腸狭窄に対する経肛門的イレウスチューブ挿入は,腸閉塞症状の改善や緊急手術の回避に有用ではあるが,穿孔のリスクもあり,チューブ挿入時はもちろんのこと,留置中も慎重な経過観察が必要である. |
索引用語 | 経肛門的イレウスチューブ, 大腸狭窄 |