セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-ステント1

タイトル 内P-390:

左側大腸癌イレウスに対する内視鏡下ガイドワイヤー閉塞部突破の工夫

演者 平川 富夫(八尾徳洲会総合病院・内科)
共同演者 浅野 耕吉(八尾徳洲会総合病院・内科), 杉田 博(八尾徳洲会総合病院・内科), 瓜生 恭章(八尾徳洲会総合病院・内科), 井上 雅文(八尾徳洲会総合病院・外科), 加藤 恭郎(八尾徳洲会総合病院・外科)
抄録 【はじめに】左側大腸癌イレウスに対する減圧処置として経肛門的イレウス管に加え大腸ステントが普及しつつある.いずれも内視鏡下でガイドワイヤー(以下GW)を閉塞部口側に挿入後イレウス管やステント留置を行うが,それらはGW突破の成否に依存し,閉塞部内腔の直視不可能例ではGW突破困難例を経験する.内腔直視可能例と不可能例を比較検討し,工夫を要した例を提示する.【対象】2012年7月より2013年3月までの左側大腸癌イレウス13症例に対し,初回治療として大腸ステント9例,経肛門的イレウス管減圧4例施行した.年齢:54~94歳.男性8例,女性5例.全例前処置なし,CO2送気下,塩酸ペチジン35mgivを前投薬として使用.閉塞部位は左側横行結腸1例,脾湾曲部1例,下行結腸1例,SDJ2例,S状結腸1例,Rs3例,直腸4例【成績】屈曲部において閉塞部内腔の直視不可能症例(平均閉塞部長51.5mm:N=4)では,GW突破後内視鏡を抜去し全例OTW法にて留置した.閉塞部内腔直視可能例(同48.7mm:N=9)と比して,施行時間が長く(平均68分>20.1分)閉塞長とは比例しなかった.【工夫を要した症例】72歳男性,CTにてS状結腸閉塞と診断,CSH260にて内腔正面視不可能にて,フード装着GIF:QJ260に交換し,閉塞部をV字様のカーブとして造影しえた.GWとして0.025インチRevowave(先端アングル型,Piolax)を用い,介助者と協力した微細なGW操作で閉塞部を突破した.口側にチューブを追随し,太茎GWに交換し,OTW法で金属ステントを留置しえた.【結語】閉塞部内腔が直視不可能な例では,組織抵抗の低いGWを選択し,介助者と協力し随時造影にて狭窄方向にGW軸を合わせていくように微細なGW操作が必要である.
索引用語 大腸癌イレウス, ガイドワイヤー閉塞部突破