セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-ステント3

タイトル 内P-400:

当院で大腸ステント挿入を行った15症例の検討

演者 山田 哲(聖隷三方原病院・消化器内科)
共同演者 佐藤 義久(聖隷三方原病院・消化器内科), 仲間 直崇(聖隷三方原病院・消化器内科), 久保田 望(聖隷三方原病院・消化器内科), 片野 晃一(聖隷三方原病院・消化器内科), 多々内 暁光(聖隷三方原病院・消化器内科), 西田 淳(聖隷三方原病院・消化器内科)
抄録 【目的】2012年に大腸ステントが保険収載され当院では積極的にステントを使用している.これまでに15例に施行し現在まで目立った合併症無く症例を積み重ねている.当院における大腸ステント留置術の成績と経過を検証した.
【方法】対象は当院における2011年以降の大腸ステント挿入15例.男女比は男性9例,女性6例.原疾患は大腸癌14例,膵癌横行結腸浸潤1例.大腸の病変の部位は直腸2例,S状結腸4例,脾弯曲1例,横行結腸4例,上行結腸3例.挿入目的は緩和目的3例.緊急手術回避目的12例.
【成績】ステントの挿入は全例成功した.使用した大腸ステントは保険収載される前に十二指腸用のWallFlex Duodenalを用いたものが1例,大腸用のWallFlex Colonicを使用したものが14例.ステント長は十二指腸ステントの症例で90mmを使用したが,他の14例では60mmを用いた.ステント径は25mmが2例,22mmが13例.
ステントに先立って大腸イレウスチューブを挿入したものが4例.
待期手術となった12例のうち早期に手術が予定でき絶食のまま手術に至ったものが1例,3例は一旦退院後に手術,8例は経口摂取を再開し入院のまま手術となった.全ての症例において一期的に原発巣の切除が可能であった.ステント挿入により手術操作が困難になった症例は一例もなかった.
緩和目的の3例は経口摂取が可能となり自宅への退院が可能となった.閉塞症状を起こし,観察期間中にステント再挿入などの処置を要した症例は1例も無かった.
【結論】大腸ステント治療は安全に施行でき,緩和目的にも緊急時のドレナージ目的にも有用であった.
索引用語 大腸ステント, 大腸癌