セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-ステント4

タイトル 内P-410:

当院における大腸悪性狭窄に対する大腸ステント11例の検討

演者 野口 未央(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科)
共同演者 三長 孝輔(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 山下 幸孝(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 石井 達也(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 中井 智己(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 益田 朋典(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 藪内 洋平(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 松本 久和(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 東 俊二郎(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 信岡 未由(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 太田 彩貴子(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 岩上 裕吉(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 谷口 洋平(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 幡丸 景一(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 中谷 泰樹(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 赤松 拓司(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 瀬田 剛史(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 浦井 俊二(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科), 上野山 義人(日本赤十字社和歌山医療センター・消化器内科)
抄録 【目的】大腸ステントが保険収載されて以降,当院でもイレウスで発症した悪性大腸狭窄に対し大腸ステント留置を積極的に行っており,留置成績につき検討する.【方法】当院における大腸ステント留置例11例を対象に,患者背景,留置部位,処置時間,ステントの種類と選択,留置後の転帰等につき検討した.【結果】症例の背景は,平均年齢70.8歳(56-91歳),男性8例,女性3例であった.留置目的はBridge to Surgery7例Palliative therapy4例であった.閉塞原因としては大腸癌留置10例で,他部位の浸潤1例であった.留置部位は,S状結腸6例,横行結腸3例,下行結腸2例,直腸1例で,処置時間は平均42分であった.ステントの種類はWallflex colonic stent 22mm径を10例で留置し,Niti-S Uncovered stent 22mm径1例で留置した.ステント長は12cm(狭窄長4cm)1例,9cm(狭窄長平均4.6cm)7例,6cm(狭窄長平均2.6cm)3例であった.留置期間はBridge to Surgeryで平均12.7日,Palliative therapyで平均152.5日(経過観察中はのぞく)であった.9例で手術が行われ(穿孔1例,化学療法後切除例1例も含む),死亡 (肺炎)1例経過観察中が1例であった.【考察】これまで当院では閉塞性大腸悪性狭窄に対して,可能であれば経肛門的イレウス管を挿入し,挿入困難な近位結腸癌に対しては経鼻的イレウス管を挿入し減圧を図っていた.保険収載以降,大腸ステント留置を行うようになったが,大腸ステント留置は留置手技が比較的容易で,処置時間も短く,人員の少ない夜間緊急の状況等でも比較的安全に留置可能であった.術前の腸管減圧,緩和治療目的ともに有効な治療法と言える一方で,穿孔等の重篤な合併症も報告されており留置適応,ステントの選択には注意が必要である.
索引用語 大腸悪性狭窄, 大腸ステント