セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)大腸-その他 |
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タイトル | 内P-412:虚血性大腸炎の危険因子の検討 |
演者 | 内田 哲史(東海大・消化器内科) |
共同演者 | 鈴木 孝良(東海大・消化器内科), 津田 真吾(東海大・消化器内科), 中原 文雄(東海大・消化器内科), 仁品 玲子(東海大・消化器内科), 中島 貴之(東海大・消化器内科), 藤澤 美亜(東海大・消化器内科), 湯原 宏樹(東海大・消化器内科), 小池 潤(東海大・消化器内科), 五十嵐 宗喜(東海大・消化器内科), 峯 徹哉(東海大・消化器内科) |
抄録 | 【目的】当院における虚血性大腸炎の124例について,生活習慣や既往歴などの発症危険因子および再発とその危険因子について検討した.【方法】1991年4月~2012年7月までに当院で下部消化管内視鏡検査を施行し虚血性大腸炎と診断された124例を対象とした.基礎疾患として高血圧,高脂血症,糖尿病,虚血性心疾患,不整脈,悪性腫瘍,腹部手術歴,下剤,NSAIDs,抗血小板薬,抗凝固薬の使用について年齢,性別,観察期間を一致させた内視鏡的に異常所見のない124例をコントロールとし比較検討した.【結果】虚血性腸炎症例は男性31例,女性93例で男女比は1:3.3と女性に有意に認められた.また発症の平均年齢は61.6歳で男性65.9歳,女性60.2歳と男性が高齢であったが有意差は認められなかった(P=0.35).虚血性腸炎群では高血圧,腹部手術歴,下剤の使用が約半数の患者で認められた.その他の動脈硬化性疾患も認められたが,コントロール群と比較して有意な差はなかった.単変量解析において高血圧,心房細動,下剤の使用,抗血小板薬の使用が有意な危険因子であったため,これらを多変量解析を用いて検討したところ心房細動を除いて有意であった.(高血圧:オッズ比2.44 95%信頼区間 1.38-4.32,下剤:オッズ比3.33 95%信頼区間 1.71-6.49,抗血小板薬:オッズ比2.82 95%信頼区間 1.15-6.90).高血圧,下剤,抗血小板薬の使用は有意な危険因子となり,従来より指摘されている血管側因子,腸管側因子が発症の背景因子と考えられた.再発は12例(9.7%)に認められ,基礎疾患として高血圧(42%),高脂血症(25%),下剤(67%),腹部手術歴(33%),抗血小板薬(8%),虚血性心疾患(8%)の結果であった.50歳以下での発症は4例であり,基礎疾患はなく,いずれも便秘に対して下剤の内服をしていた.【考察】今回の検討で高血圧,下剤,抗血小板薬の使用は有意な危険因子となり,従来より指摘されている血管側因子,腸管側因子が発症の背景因子と考えられた. |
索引用語 | 虚血性大腸炎, 危険因子 |