セッション情報 ポスターセッション(消化器内視鏡学会)

大腸-その他

タイトル 内P-413:

当院における小児に対する下部消化管内視鏡の現状

演者 廣瀬 崇(豊橋市民病院・消化器内科)
共同演者 山田 雅弘(豊橋市民病院・消化器内科), 浦野 文博(豊橋市民病院・消化器内科), 藤田 基和(豊橋市民病院・消化器内科), 内藤 岳人(豊橋市民病院・消化器内科), 山本 英子(豊橋市民病院・消化器内科), 竹山 友章(豊橋市民病院・消化器内科), 田中 浩敬(豊橋市民病院・消化器内科), 田中 卓(豊橋市民病院・消化器内科), 芳川 昌功(豊橋市民病院・消化器内科), 鈴木 博貴(豊橋市民病院・消化器内科)
抄録 【背景】小児患者に対しては,成人患者と異なり,消化管内腔が狭い点,何かしらの鎮静が必要になる場合が多い点,前処置をどうするかという点などいくつかの問題があり,検査として敬遠されがちである.【目的】当院における小児(15歳以下)に対する下部消化管内視鏡の現状について評価,検討する事.【方法】2008年4月から2013年3月までの5年間に,当院にて施行された46症例,65回の下部消化管内視鏡検査について,その臨床像を検討した.検討内容としては対象の年齢,主訴,診断,前処置,鎮静方法,有害事象などを検討した.【結果】年齢は生後6か月~15歳(平均年齢11.6歳±4.3歳),主訴としては,血便,下痢が多くそれぞれ27例と22例であった.診断としては潰瘍性大腸炎を19例に認め,クローン病を4例に認めた.Juvenile Polypも4例に認めた.他にも直腸粘膜脱症候群や急性GVHDなど多岐にわたる疾患を認める一方で明らかな器質的病変を指摘できないものも10例認めた.前処置については年齢によって様々だが,クエン酸マグネシウム,ピコスルファートナトリウム,ニフレック,グリセリン浣腸などを用いた.10歳以下でニフレック内服が難しい症例ではそれ以外で行った.鎮静については12歳以下では施行されている症例が多く見られた.鎮静方法については,全身麻酔下での施行例もあるが,多くの症例は硫酸アトロピン 0.01mg/kg,塩酸ケタミン 20ml+ジアゼパム 2ml+ブドウ糖 78mlを0.5ml/kgを目安に投与した,鎮静剤の投与は原則全例小児専門医の管理下で行われた.有害事象として明らかなものは認めなかった.【総括】当院での小児に対する下部消化管内視鏡検査は小児専門医との連携の下,安全かつ確実に施行されていると考えられた.また12歳を超える症例では体格的にも精神的にも大人と大差なく内視鏡を施行しており,鎮静剤なども使用せず,検査を施行している.
索引用語 小児, 下部消化管内視鏡