セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)大腸-その他 |
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タイトル | 内P-414:大腸内視鏡検査時の内視鏡への細菌付着状況と二酸化塩素を用いた洗浄システムの効果 |
演者 | 遠藤 俊吾(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科) |
共同演者 | 五十畑 則之(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科), 根本 大樹(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科), 大谷 泰介(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科), 歌野 健一(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科), 二階堂 暁子(福島県立医大会津医療センター・消化器内科学), 渋川 悟朗(福島県立医大会津医療センター・消化器内科学), 添田 暢俊(福島県立医大会津医療センター・外科), 入澤 篤志(福島県立医大会津医療センター・消化器内科学), 齋藤 拓朗(福島県立医大会津医療センター・外科), 冨樫 一智(福島県立医大会津医療センター・小腸・大腸・肛門科) |
抄録 | 【目的】大腸内視鏡検査後の内視鏡への細菌付着状況とその後の内視鏡洗浄器による洗浄効果を検討した.消毒剤には医療器械の消毒だけでなく,環境・空間消毒にも応用され注目さている二酸化塩素を用いた.二酸化塩素による洗浄システムは洗浄時間が6分程度と短時間で,かつ過酢酸製剤を用いる洗浄システムに比べてランニングコストが安価である.【方法】30例の大腸内視鏡検査において,検査終了時と内視鏡洗浄後の2回の時点で,鉗子孔から生理食塩水10mLを注入し,その洗浄液を採取し,細菌培養に提出した.洗浄液は2つに分け,5mLは遠沈後にさらに残渣を2つに分け,SCDLPブイヨン培地で消毒薬の中和と培養,血液寒天培地,BTB培地,ヘリコバクター用培地で培養を行った.残りの洗浄液5mLで6週間の抗酸菌培養を行った.なお,内視鏡洗浄器にはESPAL-III(精研,名古屋)を用いた.【成績】検査終了時の洗浄液から全例で細菌が分離・同定された.内訳は,E.coli 21例,Streptococcus属11例,Klebsiella pneumoniae 10例,Klebsiella oxytoca 7例,Bacillus subtilis 6例,Pseudomonous aeruginosa 5例,Enterococcus faecalis 4例,Citrobacter freundii 4例,Enterococcus属3例,Enterobacter aerogenes 2例で,Klebsiella ozaenae,Enterobacter cloacae,Enterococcus casseliflavus,Serratia marcescens,Proteus vularis,Staphylococcus epidermidis,Staphylococcus haemolytics,Corynebaterium sp.,ブドウ糖発酵グラム陰性杆菌,結核菌が1例ずつで陽性であった.洗浄後は29例で細菌陰性で,1例のみ増菌培養でE.coliが確認された.なお,洗浄液に起因すると考えられる内視鏡室スタッフの呼吸器などに関する有害事象はみられなかった.【結論】検査後の大腸内視鏡の鉗子チャンネルからは全例で細菌が陽性であった.これら細菌に対して二酸化塩素による消毒は有効であった. |
索引用語 | 大腸内視鏡, 洗浄 |