セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)大腸-その他 |
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タイトル | 内P-415:HIV感染者における肛門部尖圭コンジローマの検討 |
演者 | 藤原 崇(がん・感染症センター都立駒込病院・消化器内科) |
共同演者 | 堀口 慎一郎(がん・感染症センター都立駒込病院・病理科), 小泉 浩一(がん・感染症センター都立駒込病院・消化器内科), 門馬 久美子(がん・感染症センター都立駒込病院・内視鏡科), 桑田 剛(がん・感染症センター都立駒込病院・消化器内科), 田畑 拓久(がん・感染症センター都立駒込病院・消化器内科), 千葉 和朗(がん・感染症センター都立駒込病院・消化器内科), 藤原 純子(がん・感染症センター都立駒込病院・内視鏡科), 比島 恒和(がん・感染症センター都立駒込病院・病理科), 味澤 篤(がん・感染症センター都立駒込病院・感染症科), 高橋 雅恵(がん・感染症センター都立駒込病院・病理科) |
抄録 | 【目的】尖圭コンジローマは,ヒトパピローマウイルスhuman papillomavirus(HPV)により発症する疣贅であり,性感染症の一つである.尖圭コンジローマはHPV6型,11型により生じ一般的には良性だが,HPV16型,18型などの高リスク型が関与している場合は発癌リスクを伴うことが知られている.HIV感染者においては,肛門部尖圭コンジローマをしばしば合併するが,肛門周囲は観察が容易でないこともあり,その実態は明らかでない.【対象】2010年6月~2013年1月までに下部消化管内視鏡検査を行ったHIV感染者84例のうち,生検にて病理組織学的に尖圭コンジローマと診断された16例(19%)について年齢,性別,CD4値,内視鏡的形態,大きさ,生検による病理組織結果,を検討した.【結果】対象症例の背景因子は全例男性で,年齢は23~52歳,平均年齢は39歳であった.CD4値は7~523cell/μlに分布し,平均値は152cell/μlであった.内視鏡的には病変の色調は灰白色調で,乳頭状,絨毛状,鶏冠状などの形態をとっていたが,15例(94%)は比較的丈の低い扁平隆起性病変であった.大きさは1cm以下のものが13例(81%)であったが,3cm程の大きな病変を呈するものも1例(6%)認めた.また,多発する傾向があり不規則に集簇したり密集していた.16例中4例(25%)にanal intraepithelial neoplasiaを認めたがこれら4例は,内視鏡的に腫瘍性変化を伴わない病変との差異を見出すことは困難であった.【結語】HIV感染者の大腸内視鏡検査においては,高率に肛門部尖圭コンジローマを合併するため,肛門周囲の観察を詳細に行うべきである.さらに,肛門部尖圭コンジローマには高率に腫瘍性変化を伴うが,現状では内視鏡的鑑別は困難であり,積極的な生検診断が必要である. |
索引用語 | 肛門部尖圭コンジローマ, HIV |