セッション情報 | ポスターセッション(消化器内視鏡学会)大腸-診断・治療1 |
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タイトル | 内P-416:当院でポリペクトミーされた早期大腸癌の検討 |
演者 | 芋瀬 基明(岐阜県総合医療センター・消化器内科) |
共同演者 | 中村 みき(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 丸田 明範(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 長谷川 恒輔(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 若山 孝英(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 山内 貴裕(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 佐藤 寛之(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 安藤 暢洋(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 岩田 圭介(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 清水 省吾(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 杉原 潤一(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 天野 和雄(岐阜県総合医療センター・消化器内科) |
抄録 | 【目的】今回,我々は,ポリペクトミー(EMRあるいはpolypectomy)されている大腸ポリープのどれくらいが,病理学的に悪性なのか.また,そのうちどれくらいが,治癒切除を得られているのかを調べるとともに,切除されたポリープの性状をについて検討した.【方法】2011年1月1日から2011年12月31日の1年間で,当院にてポリペクトミーを施行された大腸ポリープ症例計378症例を病理学的に検討した.また治癒切除に至った大腸ポリープの局在,腫瘍径,肉眼型について検討した.【結果】年間大腸ポリペクトミー計378症例のうち,一括切除できた早期癌は52病変(うち3症例が2病変合併)13.8%,そのうち病理学的に根治であったのは32病変,相対的根治(非根治条件が水平断端不明のみ)は7病変で,合わせて39病変(75%)であった.局在は盲腸:上行結腸:横行結腸:下行結腸:S状結腸:直腸=1(1.9%):6(11.5%):5(9.6%):2(3.8%):27(51.9%):11(21.2%)であった.腫瘍径は10mm未満:10mm以上,20mm未満:20mm以上,30mm未満:30 mm以上=16(30.8%):24(46.2%):8(15.4%):2(3.8%)であった.肉眼型はIs:Isp:Ip:IIa:LST=1(1.9%):32(61.5%):15(28.8%):3(5.8%):1(1.9%)であった.【考察】ポリペクトミー可能であった大腸ポリープの10数%が早期癌であり,そのうち4分の3が相対的根治を含む治癒切除症例であった.ポリペクトミーされた早期癌52病変の局在はS状結腸が約半数以上と最も多く,次いで直腸が2割程度であった.腫瘍径は10mm以上,20mm未満のものが半数弱で最も多く,10mm未満のものと合わせると全体の4分の3を占めた.肉眼型はIspが6割強で,Ip型と合わせると全体のほぼ9割を占めた.【結語】大腸ポリペクトミーはESDとともに早期癌の有効な治療方法である.手技も比較的容易であることから,ポリープのサイズや形状を考慮し,適応があれば,早期癌に対しても積極的に行われるべきである. |
索引用語 | 大腸, ポリペクトミー |